著作権思想
ACCSは「著作権思想を含む情報モラルの普及・啓発活動」に最も力を入れているのだそうです 。
ところで、「著作権思想」ってなんなのでしょう。
著作権というのは、「文化の発展に寄与する」という目的を果たすということを大義名分として設けられた法制度に過ぎません。ここにおいて「思想」といえるようなものは「『文化の発展に寄与する』という目的」しかありません。
すると、「特定の種類の投資家の利益等を保護するために、皆さまは『文化の発展』の成果の享受を諦めましょう」というのは、このような「思想」とは無縁といえます。「過去の投資」ないし「過去への投資」を重視するがあまり「将来への投資」をないがしろにするのは、むしろこの「思想」に反するといえます。
そういう意味では、著作権等の保護期間の延長を求める人々、広範な「二次的著作物」に禁止権を与えることを是認する人々、著作権等を盾にとって新技術の開発・提供を阻害するような人々──こういう人たちこそ、「著作権思想」を理解していないのだといえます。また、特別お金持ちの家庭に生まれなかった子供たちでも優れた作品にたくさん触れることができる仕組みを潰し、「創造のサイクル」を断ち切ろうとしている人々もまた、「著作権思想」を理解していないのだといえます。
「著作権思想を含む情報モラルの普及・啓発活動」に力を入れているACCS等には、著作権を過剰に確保、行使して「文化の発展」を却って阻害してしまっている人や企業に対して、正しい「著作権思想」を普及させていってもらいたいものです。
Posted by 小倉秀夫 at 11:15 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle | Permalink
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Commentaires
著作権の歴史をひもとけば、まずはじめに出版業者の保護という目的が先にあったということは、歴史が示す通りなんですが・・・
また、著作権が強化されることは、著作物をつくる者は、他者に対する権利侵害の危険性の増大をまねき、自己の表現の可能性をもせばめるもので、いわば諸刃の剣でありますが、他人の著作物に依拠し利益をあげる者にとっては、特段のデメリットをもたらさないため、昨今のような情勢になると考えられます。
Rédigé par: yukiusagi | 5 sept. 2004, 17:21:48
へ~~~?ですが・・・・。
わたしの偏見では、著作権をというか著作物に権利を主張したのは著作物の流通のために出資したりした人たちだと思うのですが、違ってますかね?
写楽が謎の絵師とされるのも、版元との契約に縛られたのが理由だという説もありますし・・・。
どうも本来の作者・著者の権利(著作人格権なのかな?)は著作権という概念の中ですら付け足しのような印象があります。
なんかうまく説明出来ないな・・・。
Rédigé par: 酔うぞ | 4 sept. 2004, 12:35:18