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11/01/2004

故山原健二郎議員を偲ぶ

 レコードの輸入禁止期間は、結局我々のパブリックコメントむなしく、政令で4年と決められてしまいました。文化庁の「足して2で割る」方式だと、権利者側は法律上の上限7年を、輸入者・消費者側は0年に近い数字を主張するわけですから、最初から3.5年に近い数字になることはわかっていたわけですね。
 あとは、民主党の若手と社民党の横光議員に期待するより他ないですね。共産党は、かつては山原健二郎氏のような骨のある議員もいたのですが、その山原氏も今年3月に逝去されてしまいました。
 以下、昭和45年4月8日の衆議院文教委員会における山原健二郎衆議院議員(当時)と安達健二文化庁次長(当時)の質疑を掲載し、日本共産党が「不正と戦う政党」に立ち戻ることを祈願することとします。
 


 

○山原委員 この経理上の不正問題というのは、私の聞くところによりますと、いまあなたの言われた裁判の記録も読ませていただいたのでありますけれども、数億に達する、あるいは三億ともいわれる、そしてまた一億数千万ともいう、いわゆる刷新委員会の経理専門員でありました深町輝明会計士補の調査によりましたら、そういう数字も出ているわけですね。そして九千二百三十七万という、そういう金額も出てくるわけで、それに対して、東京地方検察庁の調査によりますとその金額が減っておりますけれども、少なくとも三千二百五十万というものを返還しなければならないという不正部分がはっきりしてきたわけですね。この三千二百五十万は、いま次長も言われたわけですが、この金額は現在返還をされて、しかもそれがどういうふうに配分をされているかわかりますか。

○安達政府委員 旧役員から返還されました三千二百五十万円の扱いにつきましては、今後理事会その他で慎重に検討の上その措置をきめるということで、その措置がきまるまでは、定款の規定に従い、理事会の決定により定期預金にして保管いたしてございます。

○山原委員 この三千二百五十万というのは、これは非常に控え目といいますか、非常に少なくされた金額で、他は不明であるというのが、東京地方検察庁の見解なんですね。だから、非常に不明朗な内容があったということは、これはどなたがお考えになってもわかると思いますし、さらに監督官庁としての文部省の問題ですけれども、これはこの数年間にわたってなぜこのような放置がなされたか、私は非常に疑問に思うわけで、特に文部省は、著作権ニ関スル仲介業務ニ関スル法律及び同法の施行規則によりまして、監督官庁であるわけであります。しかも臨検まで行なうことのできる権限を持っておる官庁であって、この数年にわたってどうしてこういう状態に置いたのかという点で調べてみますと、文部省の役人との間に非常に金品の授受が行なわれておるということで、その金額についても、はっきりはわかりませんけれども、最初百二十万といわれておった。それが次長の前の答弁では七十万、最後には七十二万何がしという金額だと思うのですが、これはあなたの答弁によりますと、非常に儀礼的なつき合い的な金額であるというふうな答弁が前になされているわけですけれども、私の調査では、ここに資料もその後出ておりますが、この文教委員会で質疑応答が行なわれた後においても出ておりますし、また文部省が協会に提出させました菊池豊三郎氏から文部省の社会教育局長蒲生芳郎氏に出された文書を読みましても、これは七十二万になっておりますけれども、しかし儀礼的なものとは思えないのです。この点は、現在も儀礼的なものだとお考えになっておりますか。

○安達政府委員 御了承願いたいことがございます。一つは、三千二百五十万円という数字でございますが、これは裁判長が和解案として出したものでございまして、裁判長の判断において三千二百五十万円が適当である、こう判断されたものであるということを御了承いただきたいと思います。
 それから第二に、文部省の職員との間に金品の授受があったというお話でございますけれども、金品の授受というようなことは一切ございません。というよりは、実際問題といたしまして、最初出ました数字の中には、これはちょっと言いにくいのでございますけれども、文部省職員でない者が飲食したものも文部省職員が飲食したごとく帳簿につけてあったというような、要するにぬれぎぬを着たところも粗当実際問題としてはあったわけでございます。その何十万円というのが、五年間にわたりまして、たとえば新旧課長がかわったときに歓送迎会をやるとか、そういうようなものが中心でございます。しかしながら、そういう御指摘のような誤解を生ずるならば、そういうことはやはり慎むべきであるということで、その後はそういうことの一切ないようにわれわれとしては十二分に戒心をいたしておるというのが実際でございます。
 それから第三番目に、監督上の問題につきましては、実は裏経理であって、正式の帳簿に載ってなかったわけでございますから、実は私どもでは不明でわからなかった。その不明はわびなければいけないと思うわけでございますけれども、その点はわれわれとしても遺憾であったと思うわけでございます。その問題が起こりましてから、私どもといたしましては、いろいろな状況を調査し、今後の運営に遺憾のないように、経理上の処理等につきましても十分な監督を加えるというようなことをいたしてきたわけでございますが、ただ一つは、こういう団体の内紛の問題等がございましたので、こういう問題は自主的に内部的な処理をすることが第一原則でございまして、こちらが内部に入ってその渦中に投ずるというよりは、まずは協会自体の自主的解決をまちたいということで、そういう方向でこの評議員会も改革されまして、新しく組織された評議員会のもとで新しい執行部も選ばれてくる。こういう形でその著作権協会の運営は、現在においては健全に行なわれているものと確信いたしておるところでございます。

○山原委員 こまかいことを言うようですけれども、私はそう簡単には思えない点があるわけです。ここに協会から文部省に出された関係書類があるが、これは信憑性につきましては、非常に少な目に見積もったものだと思うのです。たとえば昭和三十五年には、文部大臣に対する贈答品とか、あるいは日時を言いますと、四月十九日に文部大臣その他の懇談会、あるいは五月四日の著作権課長に対する病気の見舞い代とか、あるいは文部省会合費とか、あるいはまた再び見舞い代とか、あるいは著作権課に対する贈りもの代であるとかいうのが、連日のごとくずらっと並んでいるわけですね。しかもその容体を見ますと、なまやさしいものではないわけで、われわれの感覚ではちょっと想像ができない感覚だ。これを簡単なものだと言う文部省のあなたの答弁は、私はかなり感度が鈍っておるのではないかと思うのです。接待の態様を見ましても、たとえば贈答品あるいはせんべつ、これはあなたが言われた歓送迎会というようなものになるかもしれませんが、病気見舞い、あるいは講師依頼、転任の記念品、それから接待費、折衝費、中元、おみやげ、こういう数費目にわたって支出がなされておるので、これは簡単な儀礼的なものだとは私は思えませんし、しかもほとんど料亭が使用されているわけで、たとえば赤坂、築地などの料亭、キャバレー、舞台は申し上げませんけれども、小梅とかその他の料亭がずらりと並んでいるわけです。そうすると、当時協会が求めておったのは、旧法の三十条八号、これを何とかして削除してもらいたいというので、三十・八という数字が至るところで出てくるわけです。三十条八号の削除、これを文部省へ働きかけるためのそういう折衝費にお金が使われているわけですね。これはただごとではないわけでございまして、それまでもたいしたことではないというお考えに立つことが、私は文部省の姿勢の問題として究明をしなければならぬと考えるわけですが、この点について、当時文部大臣ではなかったわけですけれども、文部大臣の所見をちょっと伺っておきたい。

○坂田国務大臣 私もただいま御指摘になって初めて知ったようなわけでございますが、そのようなことがもし行なわれておるとするならば、いやしくも文部省といたしましては、どう考えてみましても好ましいことではございません。ことに、何らかの目的をもって、それを助けるためにそのような会合を持つというようなことは、よくないというふうに思うわけでございます。今後、そういうような点につきましては、十分注意をしてまいりたいというふうに思います。また、私といたしましても、その間の事情をよく聴取をしてみたいと考えておるわけでございます。

○山原委員 一つの協会の問題ですからあまり詳しく申し上げたくないのですけれども、これはただ文部省だけでなくて、国税庁に対しても行なわれているわけです。それは、この協会に対して三百五十万の税金の徴収が行なわれましたので、これを何とかして税金を課税されない団体にするという知恵を借りるために、国税庁の係官に対しましても、東京国税局あるいは京橋税務署の係官に対しましても、昭和三十五年から三十六年に至るまでひんぱんに金品の贈与、酒食の供応ということが重ねられているわけでございまして、そういうような中で、この団体が課税対象にならない団体になっておるというその結果は、私は非難するわけではございませんけれども、こういうような中で行なわれることは決して明朗なことではございませんし、さらにバー、キャバレー等を暴力団が経営しておるところから著作権法違反の問題が起こるわけで、それに対して警察当局を導入する、これに対しましても、警察庁の保安課に対する金品の授受、昭和三十八年八月五日から九月の五日まで、たった一カ月の間に、私の計算では九万円以上の供応がなされておる、こういう状態なんです。
 これは三つの官庁にわたって申し上げたわけでありますけれども、これは綱紀の粛正の面から申しましても、私は非常に重大な問題だと考えておるわけでございまして、これはやはり官庁としてははっきりと姿勢を正すべき問題だと思うのです。こういうことが続くということになりますと、たいへんな問題でありますし、その被害は利用者にも及ぶわけでしょう。さらに著作権者にもその被害は及ぶわけで、双方に迷惑をかけてくるわけですね。そういう意味で、これは今後の問題として再びかかることが起こらない対策というのは、厳重に講ずる必要があると私は思いますので、そのことを申し上げたいと思うのです。
 さらに、それに対する対策がなされたと言われますけれども、私はそれは行なわれていないのではないかと思うのです。たとえばそういうことが起こる原因として私は数点問題を考えておるのですが、一つは、ブランケット方式というもの――これ以外には徴収方法はないように私も思います。しかし、それならブランケット方式というのは、特にバー、キャバレー等におきましては、どこでどれくらいレコードあるいは演奏がやられておるかわからないという問題もありますので、徴収する金額が非常にわからない部分があるわけです。配分についても困難な面があることは、わかるわけです。これが一つの落とし穴になるわけです。そうしますと、それを扱う協会そのものが相当厳重な監査体制をつくり、あるいは協会そのものが徹底した民主化をされないと、不正が起こる苗床というものは依然として存在をする、こういうふうに考えるわけです。その点について、どういう体制をとられておるのかということが一つです。
 もう一つは、こういう協会と文部省とのつながりですね。たとえば名前をあげて非常に恐縮ですけれども、菊池前常務理事の場合には、かつての文部次官でありますし、もちろん文部省からそのまま行ったわけではないわけですけれども、文部省とのつながりはあるわけですね。今回常務理事として行かれました北岡健二さんにいたしましても、かつて文部省の調査局長でありますから、そういうつながりというものが、監督官庁と指導を受ける機関との間に明確なものをなくしている。そこらあたりから非常に雑然とする状態が出てくるのではないか。こういう点は、明確にすべきではないかと思うのです。これについて意見をお聞きしたいのです。
 もう一つは、時間もあまりありませんから、菊池豊三郎さんのことを例に出しますと、この方は、かつては文部次官、そして次には協会の常務理事といたしまして、三十条八号の削除のために努力をされた。努力をされたけれども、その間に先ほど言いましたような不明な金が使われるという事態があるわけですね。贈収賄ということばを使うならば、いわば贈賄側の人に当たる責任者だった――本人がやったかどうか知りませんよ。しかし、そういう席にあったことは事実です。ところが、その方が依然として、そういう大問題が起こっておるさなかにもかかわらず、著作権法の審議会の委員をやっておられたわけですね。審議会の委員を確かにやっておったと思うのです。間違いであったら指摘していただきたいのですが、その審議会の委員を菊池さんがやられて、そして答申が四十一年の四月に出たわけなんですね。そうすると、悪いことばでいうならば、贈賄側の方が審議に参加して、そして答申が出てくる。事実今度の法案によりますけば、九十五条で三十条八号の趣旨が生かされてくるわけですから、それはけっこうでありますけれども、そういう関係というのは、決して正しいものではないわけでございます。しかも当時、菊池さんの場合には不起訴にはなりましたけれども、ようやく起訴猶予になったという点、しかも三千二百五十万の不正部分の一人の責任者であるという点から申しまして、こういう形で審議会が構成をされておるところに問題があるのではないかというふうに考えるわけです。この点についても、私の調査が誤りであれば指摘をしていただきたいのですが、御答弁をお願いします。

Posted by 小倉秀夫 at 07:58 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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