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12/10/2004

日本版電子フロンティア財団を作ろう(黎明編01)

 著作権法やその周辺法規は、コンテンツホルダーのためだけにあるわけではありません。コンテンツホルダーの活動を抑えて、著作物等の利用者やIT関連事業者の自由なり利益なりを確保するためにだって、本来あるわけです。しかし、従来は、著作物の利用者(特にエンドユーザー)やIT関連事業者は、コンテンツホルダーたちと比べて、乏しい弁護士費用やら、ロビー活動費しか支出してこなかったため、本来確保できてしかるべき利益等を確保することができませんでした。
 
 もちろん、私なんかも、ボランティアでいろいろ活動はしてきたのですが、ボランティアって限界があります。どうしたって、かけられる時間が非常に限定されてしまいますし、「この人に協力をお願いできれば非常に心強い」と分かっている専門家がいても協力をお願いしにくいですし(何たって、「私と一緒にただ働きしませんか」という話ですから。)、有能な人材を引き寄せにくい(レコード輸入権問題の時に、反対運動に参加した法律専門家が私の他に何人いたのかというと、非常にお寒い話です。また、CCCD反対運動の時だって、CCCDの技術的な問題点を、専門家に科学的に検証してもらうことができなかったわけですし。)等の問題点があります。
 
 また、今後司法改革が浸透し、弁護士の1時間あたりの単価が大幅に引き下がると、営業活動に充てなければならない時間が大幅に増加しますので、ボランティア作業に費やせる時間が大幅に減少することになります。
 
 この点、米国は合理的です。
 電子フロンティア財団のようなNPOが、広く企業や市民から寄付を募り、そうして集めた資金で弁護士や技術者を雇って、新たな法律案等についての意見書を作成させたり、市民等の自由を確立する上で重要な訴訟について訴訟代理活動等を行わせたりしています(まあ、米国の場合、訴訟で敗訴する前に、途中で弁護士費用が払えなくなって被告であるベンチャー企業が倒産して訴訟が終了するというケースが少なからずあるので、その必要性が高いのでしょうが。)。
 
 そこで、日本でもこのような組織を作れないかということを考えるべき時に来ているのだと思います。
 
 もちろん、日本と米国では、法制度も、社会基盤も大きく違うので、米国の電子フロンティア財団と全く同じようなものができるとは思わないのですが(例えば、弁護士法との関係を考えるだけでも結構頭が痛そうだし、寄付文化が根付いていない日本でどの程度資金集めができるのかという問題もありますし。)、まずは、とりあえず何ができそうで、何はできそうにないのかを考えてみるのも良いのではないかと思います。
 
 次回の本格的な著作権法改正は2006年度に行うことが予定されているようなので、まだ時間はありますし。

Posted by 小倉秀夫 at 07:04 PM dans L'organisation nouvalles |

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Notifié le 15 avr. 05 20:39:01

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