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12/01/2004

現行試験恒久存続論

 新司法試験の合格者数の問題は、主要マスコミに取り上げられるまでになりましたね。
 ただ、マスコミや学者が何を言おうと、法律実務家の間には法科大学院不信論が根強くありますし、新規法曹がある種富裕階層からしか輩出されなくなることに対する危惧感を持つ人も少なくありません。それゆえ、法律事務塚の間では、現行試験枠を当面残しておいて欲しいとの要望が実は強かったりします(日弁連は、執行部と一般会員との間で結構意見の相違がある組織です。)。
 
 実際、年間500人前後は従来型の司法試験(論文試験の試験時間を倍増させるなどの改革はしても良いと思いますが)にて採用し、この枠で採用された者については従前通り2年程度司法修習を有給で行うこととし、それとは別に、法科大学院卒業生を対象とする新司法試験を実施し、その合格者には司法修習を経ずに法曹資格を与えるということでも良いような気もします。多少は、多様な学力を持った人材を法曹の一員とすべきという要請にも応じないといけないのでしょうから。その代わり、どちらの過程を経て法曹資格を取得したかを依頼者に明示することを義務づけることとしておけば、あとは、依頼者が選択すれば良いだけの話ですから。
 
 これなら、優秀な学生は在学中に従来型司法試験に合格して司法修習を経て法曹資格を取ることができるので、みすみす有能な人材を官界等に採られずに済みますし、実社会で様々な経験を積んできた人も法曹の一員になることができます。

Posted by 小倉秀夫 at 01:21 AM dans D'autre problème de droite |

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Commentaires

私の住んでいる県には法科大学院がありませんし、今後設立される予定もなさそうです。また、社会人むけの夜間法科大学院も、いまのところ首都圏にしかなく、利用できる人は限られています。
田舎を離れずに法曹を目指すのは、いままで以上に困難になってきたなとおもいます。私の友人に田舎で親を介護しながら隣接法律職の資格をとった人がいますが、新司法試験はそのような人はお呼びでないといった雰囲気で、とても残念です。まあ、もとから環境が整わないとなかなか合格できない試験ではありましたが・・・。
予備試験も試験内容は明らかになっているものの、実施されるのはまだ先のことになるし、ほとんど合格者がいないといったハードルが異常に高いものとなるのではないかと、不安です。
とにかく、制度設計が曖昧なまま混乱した状態が続くと、若手、とくに優秀層で引く手あまたの若手が、司法試験に愛想尽かしをしてしまうのではないかと、私には関係無いことながら心配になってきます。

Rédigé par: 地方人 | le 12/03/2004 à 17:38

「二十歳そこそこの時」かどうかは人それぞれでしょう。

現行司法試験って、結構いろいろな経験をしてきた様々な年齢層の人が通っていますし(大学卒業時から司法試験受験専業でそのまま中年になってしまった合格者って、おそらく世間で考えられているより遙かに少ないように思います。)。

それはともかく、学力で選ばれた人と資金力で選ばれた人とは、峻別できるようにしておくのが顧客のためでもあるのではないかと。

Rédigé par: 小倉 | le 12/03/2004 à 15:18

>どちらの過程を経て法曹資格を取得したかを依頼者に明示することを義務づけることとしておけば

二十歳そこそこの時の試験の結果がずっと尾を引くわけですね。
結局のところ試験が一番信頼できますからね。

Rédigé par: 匿名希望 | le 12/03/2004 à 14:05

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