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02/17/2005

アド街ック天国

どうでもよい話ですが、今週のアド街ック天国は、私が生まれ育ち、今でも生活している街・葛飾区堀切の特集です。

Posted by 小倉秀夫 at 06:21 PM dans 旅行・地域 | | Commentaires (3) | TrackBack (1)

02/05/2005

差し止められるべきでないのは一太郎だけではない

 「一太郎」差止め訴訟地裁判決は、ネット上でも勿論話題となっています。
 私も、CNETJapanからコメントを求められました。
 
 同じCNETJapanでも、江島健太郎氏の方が痛切に批判していますね。
 
 とはいえ、ソフトウェア特許は、財界人の強い要請に従って政策的に認めさせられた経緯がありますから、法曹会のボンクラぶりに責任を負わされても困ってしまいます。文句があるなら、知的財産推進計画2004の見直し作業の中に、「ソフトウェア特許の制限」を入れてもらうべく、せっせとパブリックコメントを書きましょう(締め切りは2月14日です。)。
 
 もっとも、「ソフトウェア特許」が悪いのか、逆にいえば、「ソフトウェア特許」さえ改廃してしまえばこのような違和感のある判決が再び下されることはなくなるのかというと、おそらくそうではないような気がします。むしろ、このような場合にも差止請求が認容されてしまうところが問題なのではないでしょうか。
 
 つまり、特許権者ないし実施権者が製造・販売している商品と、侵害者が製造・販売している商品との間に代替性があり、侵害商品の製造・販売を差し止めれば、権利者商品の売上げが上昇する(売上個数が増えるor製品価格を上昇させられる)という関係が成り立つのであれば、侵害商品の製造・販売の差止めを認めることは合理的です。しかし、権利者商品と侵害商品との間に代替性がない場合、侵害商品の製造・販売を差し止めても、権利者の利益を増大させることに直接繋がりません。その上、消費者は、侵害商品の代替物として権利者商品を購入して済ますということができず、不便を強いられることになります。つまり、メリットが少ない上に、デメリットが大きいということになります。
 
 そして、権利者商品と代替性のない侵害商品の製造・販売等の差止めを認めることによるこの不合理性というのは、何もソフトウェア特許の場合に限りません。
 
 例えば、服部克久氏の「記念樹」と小林亜星の「どこまでも行こう」との間に代替性はありませんので、いくらメロディラインが似ているといっても、小学校の卒業式に「記念樹」を演奏したい音楽教師にとって「かわりに、オリジナルである『どこまでも行こう』でどうですか」と言われても「はい、そうします」なんて普通言わないでしょう。
 
 すると、侵害品の製造・販売等を差し止めることが権利者に経済的なメリットをあまりもたらさない場合に、差止め請求を棄却する権限を裁判官に与える方向で法改正を行うことこそが望まれるのではないかと思われます。

Posted by 小倉秀夫 at 06:58 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle | | Commentaires (5) | TrackBack (3)

02/03/2005

デジタル全体主義

 Simon Frith & Lee Marshall編の「Music and Copyright Second Edition」は、大いに読むに値する書籍です(日本語訳は出ていませんが。)。
 
 同著の最後の部分で、Marshall先生は、

The Internet's threat to popular music is not digital anarchy, however, but digital totalitarianism.
と述べた上で、
Charging for every indivisual use, and allowing no unauthorised uses of music is a threat to free speech and future creativity and demonstrates a misunderstanding of the role that music plays in our lives.
と締めくくっています。
 

 日本でも、著作権者等の許諾を得ない音楽の利用を一切許さないとする方向に向かって行こうという動きが根強くあります。しかし、そういう「デジタル全体主義」が将来の創造性に対する脅威であるということ──これは私が昨年来繰り返しパブリックコメント等で述べていることです──は、海の彼方(Marshall先生は、Bristol大学の講師をされているようです。)でも、同じように認識されていることを知り、勇気づけられた気がしました。
 
 Frith先生もMarshall先生もその他の執筆者も、インセンティブを確保するために著作権法による規制を行うことを否定していません。私も否定していませんし、輸入権反対のために昨年行動をともにした方々の大部分、そして、今年以降著作権保護期間の延長等に反対するために行動を共にするであろう方々の大部分もまた、これを否定していないであろうと思います。しかし、Frith先生とMarshall先生が後書きにおいて描いている「オーウェル的な未来」には到底賛同できるものではないでしょう。著作権法による過剰な規制は、我々の創造性を却って失わせてしまうわけで、少なくとも著作権制度の(表向きの)目的をよりよく果たすためには、著作権の保護強化一辺倒ではなく、利用者や将来のクリエイターの利益と過去のクリエイターや投資家の利益との間で適切にバランスを取る必要があるということなのです。
 
 

Posted by 小倉秀夫 at 02:06 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle | | Commentaires (0) | TrackBack (0)