« ネットベンチャーと共謀罪 | Accueil | 特別な人々が巨額の投資をして行う事業ばかりが尊いわけではない »

05/22/2006

カラオケ法理と刑事罰

 ライブハウスの経営者に有罪判決が下された事案が紹介されていますが、刑事法の分野でもカラオケ法理が適用された裁判例としては、大阪地判平成6年4月12日判タ879号279頁)があります。

 この事件でも、弁護人は、カラオケ法理を刑事法に適用するのは罪刑法定主義に反するとの批判をしていますが、これに対して裁判所は次のように判示しています。

弁護人は、カラオケの伴奏部分は適法とされているにもかかわらず、客等の歌唱の部分のみを取り上げて演奏権を侵害するというのは、犯罪構成要件明確性の原則、類推解釈禁止の原則を唱った罪刑法定主義に違反する旨主張するが、カラオケ伴奏自体はやはり歌唱に対して付随的役割を有するにすぎないとみざるを得ず、カラオケ店における客によるカラオケを伴奏とする歌唱が、店の経営者による演奏権の侵害になるという結論自体は前記の判例等から確定的であるといってよい。然るに、民事上は演奏権の侵害とされるのは仕方がないとしても、刑事上は罪刑法定主義の観点から演奏権の侵害にはならないかの如き解釈は、演奏権の概念を徒らに混乱させるものであって、到底採り得ない。演奏権の概念自体は民事上、刑事上を問わず一義的に明確であるべきものであり、また同一内容のものとしてとらえるべきものと解する。

 河上元康裁判長は、民事と刑事とでは、法解釈の限界に差違がないとの見解にお立ちなのではないかと思われます。

Posted by 小倉秀夫 at 11:37 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

TrackBack


Voici les sites qui parlent de: カラオケ法理と刑事罰:

Commentaires

L'utilisation des commentaires est désactivée pour cette note.