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08/19/2006

双方向番組も文字情報もどうでも良いから、とにかく見たい番組を見られるようにしてくれ

 まねきTVに関しては、どうしても、「海外にいながらにして日本のテレビを視聴する」目的で利用するというイメージが強いと思うのですが、実際には、「地方にいながらにして東京キー局のテレビを視聴する」目的で利用する方も結構多かったりします。私は東京の人間ですので地方出張の折りにホテルのテレビで見るときくらいしかローカル局のオリジナル番組を見る機会はないのですが、確かに、地元密着かもしれないけどそれなりにチープっぽさを感じしてしまいますし、そのようなローカル局オリジナル番組を放送するために地元では放送されていない東京キー局制作番組が全国的に評判を呼んでいる(そのことはネットを見ればわかります。)なんてことになれば、それはとても不愉快なことなのだろうと思います。

 ですから、日本全国どこにでも、東京キー局の番組を見たいという需要はあるのだろうし、ローカルテレビ局が極端に少ない地域では特にそうなのだろうということは想像に難くありません。だから、まねきTVのようなサービスを押さえつけようと思ったら、まずは、東京キー局みずから、その放送する番組を日本全国で視聴できるようにしてしまえばよいわけです。インターネットを使うもよし、BSデジタルを活用するもよし(どうせ、BSデジタルオリジナル番組なんて大したものはやっていないのですから。)。重要なのは、「いくつかの番組を視聴できる」のではなく「全ての番組を視聴できる」ようにすることです。

 もちろん、そうなると、ローカルテレビ局としては、専らオリジナル番組で勝負しなければいけなくなるので、大阪のような大都市圏を除けば、1局残るかどうかというところかもしれません(地元密着系の番組を流す放送局は1局あれば十分でしょう。)し、その1局はケーブルテレビだったりインターネット放送だったりするかもしれません。しかし、それは仕方がない話です。ローカルテレビ局を残すために、地方の人々が、東京キー局で放送されている番組を視聴できない状況を甘受しなければならないというのは、本末転倒な話です。

 「双方向番組も文字情報もどうでも良いから、とにかく見たい番組を見られるようにしてくれ」という声に応えるためのインフラ投資をテレビ局も真剣に考えればいいのになあと私などは思ってしまう今日この頃です。

Posted by 小倉秀夫 at 07:25 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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Commentaires

私は京都在住なのですが、雑誌やWebなどで良く話題になる番組(アニメなど)が観られないことが多く、TV受像器が役に立たたず、ここ数年電源を入れていません。。。
ただ、関西では関西電力系の光ケーブルが普及し始め、ケーブルTVを導入すると視聴可能なようで、注目しています。でもケーブルTVは録画しづらいので何とかならないのかなあと思います。

Rédigé par: (t) | 20 août 2006, 14:03:15

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