MIXTAPE
今日は、映画「MIXTAPE」の監督兼プロデューサーのWalter BellさんとプロデューサーのJerry Thompsonさんに、事務所まで御来所頂き、そこでインタビューをさせて頂きました。
Mixtapeとは、wikipedia(英語版)の定義によれば、
A mixtape is a compilation of songs and or tracks (typically copyrighted music taken from other sources) recorded in a specific order, traditionally onto a compact audio cassette. The songs can be sequential; by the 1980s, seamless mixtapes made by beatmatching the songs and creating overlaps and fades between the end of one song and the beginning of another became more popular.とのことです。DJ等のMix Playをカセットテープ等の物に固定したものということもできますし、非公式なコンピレーションアルバムということもできます。
Mixtapeは、基本的には違法(著作権侵害)に製作され、そして違法に販売されます。ただし、どの曲とどの曲を選択し、それをどのように配列し、そこにどのようなナレーション等を付加させるかという点に各DJのセンスが問われ、次第に、センスの良いDJのmixtapeは飛ぶように売れるようになり、そのmixtapeに収録されている楽曲(特にできるだけ最初の方に収録されている楽曲)は瞬く間に認知度を高めることになります。すると、レコード会社やアーティストは、mixtapeをプロモーションの一手段と位置づけるようになり、人気DJに発売前の楽曲の音源等をプレゼントするようになっていきます。しかし、近年、RIAAがmixtapeの取締りに積極的に乗り出すようになり、レコード会社・アーティストと、mixtape関係者との暗黙の蜜月関係に終止符が打たれつつあります。
このmixtapeの歴史の流れとhiphop cultureにおけるmixtapeの社会的機能を追いかけたのが、この「MIXTAPE」というドキュメンタリー映画です。
CD等の音楽商品を購入するためには楽曲自体を視聴する機会が不可欠であり、かつ、日々膨大な数の音楽が新たに生み出される現代ではそれら全ての楽曲を全ての人が試聴するわけにはいかないので、いわゆる「目利き」の人が選び抜いた楽曲のみを一旦試聴できるというのはそれはそれで有意義です。しかし、そうやって試聴した曲の中には、「視聴したからそれでいいや」というものと「視聴してみて素晴らしかったからもっと音質のよい正規品を購入しよう」という気にさせるものとに分かれざるを得ないのであって、前者にのみ関心が向かってしまうと、「違法コピーのせいで新品の売り上げが減少した」みたいな見方に繋がっていってしまいます(実際には、その違法コピーによる試聴の機会がなければ、そもそも消費者はその楽曲の内容を知ることに至らず、したがってその楽曲を購入しなかった可能性が高いにもかかわらず、です。)。
米国のテレビ局の一部には、そのことに既に気がつき、例えばYouTubeを、どうせ完全に取り締まれないという諦観もあってか、プロモーション目的で活用する動きもある中で、レコード業界がこれと反対の方向で今更ながらに動き始めたということは、「レコード業界というのはいずこも同じなんだなあ」という感慨に私を浸らしめるのに十分です。
Posted by 小倉秀夫 at 01:39 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle | Permalink
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