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02/09/2007

法律より契約──「監督に著作権」を巡って

 「監督に著作権を 大島渚監督ら」とのことですが、著作権法は、完成した映画の著作物の著作権を完成と同時に映画製作者から映画監督に譲渡する旨の契約を、映画製作者と映画監督の間で締結することまで禁止しているわけではありません。したがって、監督が映画の著作物についての著作権を欲しいのであれば、著作権法の改正を訴えるよりは、契約ルールの変更を求める方が手っ取り早いです。

 もちろん、その場合、映画製作者としては、その映画の製作にあたって投資した費用に見合う対価を求めることになりますが、「経済的な負担は映画製作者に!経済的権益は映画監督に!」なんて虫のよい話は普通は実現しないので仕方がないといえます(仮に、著作権法を改正して映画の著作物の著作権は監督に原始的に帰属するということにしても、映画製作者がその費用を負担するというルールが変わらなければ、完成した映画の著作物の著作権を当然に映画製作者に譲渡する旨の条項が入らない限り、映画製作者は映画監督と映画製作契約を結ばなくなるだけなのではないかと思いますし。

Posted by 小倉秀夫 at 01:21 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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Voici les sites qui parlent de: 法律より契約──「監督に著作権」を巡って:

» 金を出せ de mohno
ふと小倉弁護士の benri ブログを見ると「監督に著作権を 大島渚監督ら」という記事が参照されていた。大島監督は、いったい何を考えているのだ。小倉氏が指摘するとおり、法改正の必要はない。「著作権をくれなければ映画を製作しない」という契約を突きつければよいだけだ。現行の映画会社がこれを受けるとは思えないが、そういう環境が必要だというなら、自分で金を出して制作側にまわるべきではないのか。現行の映画館で上映してくれないというなら、それも作ればいい。あるいは、このご時世だからインターネットなど、いろんなメ... Lire la suite

Notifié: 15 févr. 2007, 02:40:22

Commentaires

仰るとおりですね。
契約書レベルの話であって、法改正は言うに及ばず、法解釈でどうこうっていうレベルじゃないですよね。
公表権以外の著作者人格権は監督にあるわけですし、現行法で全然問題ないように思いますよね。

Rédigé par: はむお | 9 févr. 2007, 19:37:20

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