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06/02/2007

著作権侵害罪の非親告罪化

 著作権侵害罪の非親告罪化を推進する方々は、何を期待しているのでしょうか。

 著作権等を侵害する者に刑事的制裁を加えたいのであれば、著作権者等が刑事告訴をすればよいだけの話です。まあ、あえて、非親告罪化によって運用が変わるとすれば、次の2点くらいかなという気がします

 一つは、著作権者等自体は権利保全にさほど執着していないが、当該著作物等の活用による経済的利益の重要な一部を押さえている第三者が権利保全に執着している場合に、当該第三者が刑事告発することで侵害者の処罰につなげることができるようになるということです。もちろん、独占的利用許諾を受けていれば刑事告訴をなし得るのですが(最判平成7年4月4日刑集49巻4号563頁)、しかし、非独占的利用許諾契約を受けたに過ぎない者が刑訴法230条の「犯罪により害を被った者」といえるかは難しいところです。

 もちろん、著作権者が許諾をしてしまえばそもそも犯罪とはならないのですから、実際には、著作権者が積極的にそのような利用を許諾するつもりもないけれども、かといって積極的に取り締まる気もないという場合に、その著作物により経済的利益を受けている第三者が刑事告発をすることにより侵害者の処罰が可能となるということなんだろうと思います。

 もう一つは、著作権者等自身が刑事告訴をしてファン等を敵に回すことを恐れている場合に、これを避けつつ侵害者を処罰することができるようになるということです。

 もちろん、著作権者等からの許諾を得ていないことは検察側が立証責任を負いますし、被告人の自白のみで有罪に導くことはできませんので、非親告罪化しようとも、黙示的にも明示的にも当該著作物について当該被告人または公衆に対して利用許諾を行っていない旨の調書を警察または検察が取っておく必要がありますから、著作権者等は「当該被告人が処罰されることにつき自分は何にも関与していない」とは言い難いのですが、とはいえ作家自らファンを告訴したというのと、警察の捜査に受動的に協力したというのとでは、ファン等からの評判も変わってくるだろうということなのでしょう。

Posted by 小倉秀夫 at 01:12 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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» 著作権の非親告罪化 de (‡ー・_=)y−くたばれ2ちゃんねる
 やっとと言うかいよいよと言うか著作権の非親告罪化が叫ばれるようになりました。 Lire la suite

Notifié: 2 juin 2007 à 18:09:00

Commentaires

すでにお読みかもしれませんが、このようなご意見も
http://nagablo.seesaa.net/article/42519467.html

Rédigé par: mohno | 2 juin 2007 à 23:14:04

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