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07/10/2007

Preamble

 米国合衆国憲法の前文って「School House Rock」という番組の中で歌われた「Preamble」という歌の歌詞になっているのですね。

 YouTube等で検索をすると、アニメーションつきで映像を見ることができます。実は米国のiTunes Storeでは1.99米ドルを支払うことによりこの映像を購入することができるのですが、iTunes Store Japanでは購入できません。

 今は違法にアップロードされた映像データをダウンロードして個人的に視聴することは合法だから、YouTube等のおかげでこの映像を視聴することができるのですが、将来的には、「この歌を知っている人は違法にアップロードされた映像データをダウンロードしたとしか考えられない」として投獄される日が来るのかもしれません。

 そうなれば、著作権等管理団体としては、著作権や著作隣接権を通じて、日本在住者が聴いて良い音楽と聞いてはいけない音楽とをコントロールすることができるわけで、経済的な利益云々以前に、とても権力欲が満たされることでしょう。

Posted by 小倉秀夫 at 02:16 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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Voici les sites qui parlent de: Preamble:

Commentaires

どうやら、先のコメントは「個人的なご意見」のようではあるのですが、いったい、どの辞書を参照すると「権利者の保護」=「著作物の流布を阻止」と解釈できるんでしょうか。私は権利者が自らの判断で、著作物を自由に流布させるという判断も尊重すべきだと思いますし、逆に許諾権を放棄しないという判断だって尊重すべきだと思っています。著作者が自らの作品の利用法について「選択権」を持つことに何の問題があるのでしょうか。最近も、他人の著作物について自由な利用を訴えている人が、自分の著作物については保護したがっていた例がありましたが、これも立場によって意見を変えているとしか見えない例ですね。

それと誤解があるようなので、指摘しておきますと「権利者サイド」という立場で発言していません。先に書いたとおり、私は「ユーザー」だった頃から特に意見を変えていません。一般に、正規ユーザーは、不正ユーザーが咎められないことを不満に思うものです。今のところ、ダウンロード利用は合法のようですが。

Rédigé par: mohno | 11 juil. 2007, 01:47:18

 著作物の流布を阻止することによって文化の発展に寄与するというのは、普通に考えると、あり得なさそうですが。
 権利者サイドの意見を聞いていると、著作物の流通を完全に禁止することこそが最良の著作権保護政策だと思っているのではないかと思えてしまいますけどね。

Rédigé par: 小倉秀夫 | 11 juil. 2007, 00:53:36

それは小倉さんの“意見”ですか? それとも、公に定義された“事実”でしょうか(やっぱり『著作権法逐条講義』を読まないといけないんでしょうかね・・・)。

(ここに書くのも、やや気がひけますが)著作権法第1条には「この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。」と書いてあるのですが、“もって(以て)”という言葉の意味は「手段をあらわす」ですから、目的が「文化の発展に寄与すること」であるのはいいとしても、その手段として「著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図る」を定めていると理解しているので、“著作権法”が「著作物を広く社会に流布させること」を「文化の発展の寄与」の手段として定めているとは理解できないのですが。

Rédigé par: mohno | 10 juil. 2007, 22:50:51

名誉権を含む人格権が本来的な基本的人権であって制定法を待たず保護されるものであるのに対し、著作権法は一定の政策目的(著作物を広く社会に流布させることによる文化の発展への寄与)を実現するために競争を制限して一種のギルドの保護を図るものですから、著作権法により創設される権利というのは、著作権ギルドが自分たちの利益のさらなる極大化を目指して、その社会的責務を果たさない場合には、消費者なり競業者なりがギルド的特権の打破を目指すのは自然な流れですし、競争制限法に消費者が拘束されないのも当然のことです。

Rédigé par: 小倉秀夫 | 10 juil. 2007, 22:30:52

地域ベースでの(値付けを含む)マーケティングを活かしたいのでは? 映画DVDでも、リージョンコードが導入されたりして、出荷時期をコントロールしたがるわけです。amazon でも、音楽 CD は輸出してくれても、おもちゃは輸出してくれないですね(これは特許や商標が絡んでいるのかもしれませんが)。音楽配信についても、各国・地域版がリリースされる前に配信を開始させたくないとか、日本の音楽配信市場の数%しかない iTunes に肩入れする理由はないと思っているとかで、デフォルトは禁止にしておけ、ということじゃないでしょうか。まあ、関係者が知り合いがいるわけではないので、推測です。

もっとも、"Bob Dylan" に限定した話なのであれば、napster だと色々楽曲が見つかるようなので、たんにタワーレコード、アップル、ソニーの思惑が関係しているのかもしれません。

別に、リージョンコードにしろ、配信の制限にしろ、褒められるような行為だとは思っていません。でも、とりあえず権利者の権利の範囲なのではないですか? たとえば、JASRAC に楽曲を登録して許諾権の代わりに請求権を得ることを選択すると、誰かに歌わせないということはできなくなります。でも、JASRAC に登録しなきゃ許諾権を保持できるのですよね? 映画だって世界同時公開とかありますし、個別の楽曲ならiTunes 世界同時配信というのもあるようですね。

それにダウンロード利用って、当然、不正アップロードがなければできないことなのですから、利用を“正当化”することは、不正アップロードを容認しかねない意見になると思いますが、いかがですか? というか、小倉さんの発言は、どう見ても容認しているというか、配信しない方が悪いのだから不正コンテンツを利用したって当然、と推奨しているようにしか見えないんですけど。

かなり昔の知り合いで、気に入った洋楽アーティストを「このグループは絶対売れる! 友達にも買わせる!」とレコード会社に売り込んで日本での販売を始めさせた人がいます(ただし当人談。ちなみに売れなかった)。レコード会社って、常にリターンがあるわけじゃなくって、リスクもテイクしてくれているわけだから、「Bob Dylan の楽曲を配信してくれ」とか「日本でも CD を売ってくれ」とレコード会社に向けて主張するのはいいと思うんですが、お前らが悪いから不正利用も当然だというのは、いかがなものかと思いますね。

匿名による個人攻撃をやめさせるべきであるのと同じように、匿名による不正アップロードもやめさせるべきなのであって、ぶっちゃけ、前者だけ取り締まるべきなのだというのは、自分が被害者になりうるかどうかで意見を変えているように見えます。

Rédigé par: mohno | 10 juil. 2007, 21:51:53

米国のiTunes StoreでダウンロードできるBoB Dylanの楽曲が日本のiTunes Storeでダウンロードできない合理的な理由って、私には想像できないのですけど、mohnoさんは分かりますか?

Rédigé par: 小倉秀夫 | 10 juil. 2007, 13:14:40

権利者たちがアップル社に対し地域を限定しない配信ライセンスを付与すれば済むのであって、「採算を無視」する必要はないですね。

Rédigé par: 小倉秀夫 | 10 juil. 2007, 13:11:42

採算を無視して販路を確保するのでなければ不正利用に文句を言うべきでないという理屈は、膨大なコメントへの対応コストを無視すべきではないという匿名の卑怯者の心強い支えになりそうですね。

ファイルをコピーするだけじゃないのか、というコメントを先読みして返信しておくと、(私も知らないけど、自分の業界にあてはめて考えると)そう簡単ではないでしょう。というか、営利企業なのだから有意の利益が期待できるなら、やらない理由はないんじゃないでしょうか。「輸入」くらいは認めていいんじゃないかと思っていましたが、これってタクシーの地域外営業を認めるようなものですね。

Rédigé par: mohno | 10 juil. 2007, 12:31:51

対策としては、権利者側が、国際市場分割の夢を諦めて、世界中の人に対し、すべての商業コンテンツを、適正な価格でダウンロードできるような環境を整えることで、「フリーライド」しなくとも知る権利が阻まれないようにしていくことが先決ですね。

そのような環境整備なしにダウンロードの違法化だけを推し進めれば、「日本在住者だけが知ってはいけないコンテンツ」がどんどん広がっていくだけの話ですね。

Rédigé par: 小倉秀夫 | 10 juil. 2007, 09:12:07

著作権に強い弁護士の方が不正コンテンツの“利用の正当性”を主張してくれるおかげで、追跡不能な匿名不正投稿者はますますその気になり、フリーライダーは胸を張って視聴できますから、皆“自由”を満喫していそうですね。

Rédigé par: mohno | 10 juil. 2007, 02:40:22

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