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04/09/2008

入手経路不明な他人のID・パスワードの新たな活用方法

 A社がBというドメイン名を管理するためにCというドメイン代行取得業者から付与されたID及びパスワードを,厦門にあるD社から購入する──これ自体NASDAQ上場企業が行うべきこととは思えません(しかも,その入手経路についてD社は回答を拒んだというのであればなおさらです。)が,入手した他人のID及びパスワードの活用方法としてE社が選択した方法は斬新です。

 E社は,このIDとパスワードを用いて,Bというドメイン名についての登録情報のうち,「経理担当者」についてのみこっそり改変しておき,A社が保有しているFというドメイン名についてのドメイン紛争において,A社とE社の代表者尋問を行う直前に,Bというドメイン名を用いたウェブページにアクセスしようとするとF社のウェブサイトにジャンプするように設定を書き換えました。その上で,「A社は,Fというドメイン名をこのように譲渡していることからも分かるとおり,他人に転売する目的でドメイン名を取得する事業者である。従って,Bというドメイン名についてもA社は不正な利益を得る目的でこれを取得したことは明らかである」と主張してきたわけです。すなわち,E社は,厦門の事業者から入手した,Bというドメイン名を管理するためのID及びパスワードを,A社が転売目的でFというドメイン名を取得したと裁判所に印象づけるために(というか,そのためだけに)活用したということになります。

 私は,厦門の事業者から入手経路が不明な他人のID及びパスワードを購入するというだけで,とても怪しいと感じてしまうのですが,この感覚を裁判所に理解していただけるのかがわかりにくいところです。

 なお,A社がBというドメイン名を取得した2日後に,E社はD社との間でBというドメイン名を取得する契約を締結し,D社はその半月後に,Bというドメイン名を管理するためのID・パスワードをE社に納入しています。

Posted by 小倉秀夫 at 02:27 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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Voici les sites qui parlent de 入手経路不明な他人のID・パスワードの新たな活用方法:

» A社に何が起きたのか? de mohno
小倉弁護士の「入手経路不明な他人のID・パスワードの新たな活用方法」というエントリは興味深いのだが、はっきりいって、これだけだと何が起きたのかわかりにくい。説明が下手なんじゃなくて、立場上はっきり説明できないということなのかもしれないが。まず、どこまでが「客観的に証明された事実」であるのだろうか。とりあえず、書かれている内容を整理してみよう(わかりにくいのでドメイン名には...... [Lire la suite]

Notifié le 11 avr. 08 02:02:45

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