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04/01/2008

「知的財産推進計画2007」の見直しにあたり盛り込むべき政策事項

「「知的財産推進計画2007」の見直しにあたり盛り込むべき政策事項」についてのパブリックコメントを下記のとおり提出しました。


1.映画の著作物の送信可能化とともに実演または音の送信可能化を行う場合には実演家またはレコード製作者の著作隣接権が及ばないようにする(報酬請求権化する。)。

 現行法では、ネット事業者が独自番組を製作して配信する場合には、放送事業者が独自番組を製作して放送する場合と異なり、既存のCD等に収録されている楽曲をBGMとして利用する場合には、レコード製作者の許諾を得ることが必要であり、実際には非現実的な利用料を請求され、その利用を断念せざるを得ないのが現実である。しかし、これでは、ネット事業者は、レコード製作者の許諾を事前に得ずにBGMをふんだんに使用できる放送事業者との競争で不利な立場に置かれることになり、結局、効果的にBGMが用いられた質の高いコンテンツの製作は、事実上、放送免許を握った一部の事業者のみが行えることとなってしまう。

 このような閉塞的な状況を打破し、映像番組の製作者の裾野を広げるためには、ネット事業者が独自番組を製作して配信する際にも、放送事業者が番組を放送する場合と同様に、著作隣接権が制限されるように放送度を整備することが求められる。

2.著作権等管理事業法23条第2項に基づき指定著作権等管理事業者に協議を求めることができる「利用者代表」について、特に、多数の個人による非営利または零細な利用が行われている利用区分においては、利用者が支払った使用料の総額に占めるその直接又は間接の構成員が支払った使用料の額の割合等をもとに「利用者代表」を決めるのではなく、当該利用区分にかかる利用者による投票等を通じて「利用者代表」を選任する手続きを新たに設ける。

 現在の著作権等管理事業法の規定では、「一億総クリエイター」といっても、その大多数を占めるアマチュアクリエイターの実情を、著作権等管理事業者の使用料規程に反映させることができず、その結果、多くのアマチュアクリエイターは、きちんと権利処理をした上で既存のコンテンツを利用して新たなコンテンツを作成することを諦めざるを得ないところに追い込まれてしまう。

 このような状況を打破するためには、アマチュアクリエイターの代表が、著作権等管理事業者に対して、その実情に合致した使用料規程を採用するように協議を申し入れる機会を設けるようにすべきである。

3.特に、相続(遺留分減殺を含む。)によって共有著作物となった場合には、過半数の共有持分権を持つ共有者の合意により当該著作物の利用(第三者への利用許諾を含む。)を行い得ることとする。

 現行著作権法では、共有著作物については、共有者全員の合意がなければこれを利用することができないため、特に相続により著作権が複数人の共有となった場合には、相続人間の感情的なしこりなどから、一部の共有者が当該著作物の利用を頑として拒む場合が少なからずあり、それは、優れたコンテンツの死蔵に繋がっていく。

 従って、少なくとも、相続等によって共有著作物となった場合については、「共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができない。」とする著作権法65条2項の規定は改められるべきである。

4 レコードに収録された実演の特定の利用をその実演にかかる実演家の要求にもかかわらずレコード製作者が拒んだ場合には、当該実演家と当該レコード製作者との約定の如何に関わらず、実演家は、何時にても、当該実演と同一の楽曲に関する実演を新たにレコードに収録してこれを利用することができることとする。

 実演家とレコード製作者との間に専属実演家契約が締結されている場合には、その契約中に収録された実演にかかる楽曲については、当該契約期間中はもちろん、契約期間終了後も数年間は、当該楽曲を別途レコード等に収録して利用することを禁止する約定が付されているのが通常である。このため、実演家がある楽曲にかかる実演を例えば音楽配信したくとも、当該実演にかかるレコードのレコード製作者がこれを拒んだときは、当該レコードに収録された実演を音楽配信できないことはもちろん、当該楽曲を新たに実演してこれを収録したものを音楽配信する等も禁止されてしまっている。

 これでは、レコード製作者が当該実演についての音楽配信等を拒んでいる間は、実演家が、自らの実演を広く世界に配信し、その知名度等を高めてそのライブ収入等を増大させる機会が奪われてしまうのであり、知財立国の名が廃るというものである。従って、レコードに収録された実演の特定の利用をその実演にかかる実演家の要求にもかかわらずレコード製作者が拒んだ場合には、実演家には、これに代替する行為を行う権限が法的に認められるべきである。

Posted by 小倉秀夫 at 02:16 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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