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01/30/2009

網羅的な関係者名簿への条理上の掲載義務

 「○○名鑑」とか「○○関係者名簿」等という名称で、ある職業なり地位なりに就いている人について網羅的に、その氏名、連絡先、経歴等を掲載している書籍って結構ありますね。弁護士だと、法律新聞社が発行している「全国弁護士大観」がこれにあたります。

 ところで、ある程度定評のあるこの種の名鑑において、特定の人物に関する情報を恣意的に掲載しなかった場合、それは不法行為にあたるのでしょうか。

 現実問題としていえば、その種の名鑑に載っていないと、その道のプロだと名乗ってもモグリだと思われる危険もありますし、また、その人の過去の実績からその人に仕事を依頼しようと思って名鑑を見たらその人に関する情報が載っていなかったということになると、てっきり引退ないし廃業したものと思いこんでしまう可能性も十分にあります。ミシュランのレストランガイドのように掲載するかしないかは編集者側が恣意的に決定することを最初から謳ってあるものならば単に編集者のお眼鏡に適わなかったのだろうで済みますが、一定の条件に見合う人々を網羅的に取り上げているかの如き外観のある「名鑑」ものの場合、そこにその情報が掲載されていないということ自体が、社会的に相当な意味を持つことになります。

 そういう意味では、網羅性のある名鑑を発行する出版社は、そのような名鑑を発行するという先行行為に基づき、一定の条件に合致するプロフェッションについての所定の情報を当該名鑑に掲載させる条理上の義務を有しているのではないかと思ったりします。

 小林伸一郎さんの写真を雑誌の巻頭カラーにもってくるなど小林さんとのつながりの深い日本カメラ社が発行する「写真年鑑」の「写真関係者名簿」に関して、2008年度版から、丸田祥三さんに関する情報が掲載されていなかったりするのですが、2009年度版からはそういうことがなくなると良いなあ、と思う今日この頃です。

Posted by 小倉秀夫 at 12:40 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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Commentaires

わたしの元々の仕事である金型屋なんてのは、機械業界全体の傾向ではあるのですが「有名なヤツほど仕事ができない」という風潮が30年ぐらい前までは当たり前の世界でした。

つまり「名鑑なんてものを信用するのは素人さんね」なわけです。
ま~ギルドとでも言うのでしょうね。

そこで、商社の営業マンの情報ストックなどが重視されたわけです。

今では、ネットで名前が出てこないと、見積すら来ないという時代ですが、製造業関係ではこのようなネット名前を売ることが必要というの認識に揃ったのは、この数年ですね。

こんなことを思い出すと、名鑑に載っていないというのは、Google 八分状態なのでしょうが、情報の読み手のスキルとして、インターネットで検索できる情報が全てではない、のと同様に名鑑に載っていないところにすごい人が居るのかもしれない、と見る能力はいつまで経っても必要なのでしょう。

なかなか、割り切って何とかなることではないですね。

Rédigé par: 酔うぞ | le 01/31/2009 à 22:47

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