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05/13/2009

サーブがまずすべきこと

 地上デジタル放送専用のDVDレコーダーについて,東芝及びパナソニックが私的録音録画補償金を上乗せして消費者から徴収しないこととしたとのニュースが話題になっています。

 私的録音録画補償金については,法の建前上は支払義務者は機器等の購入者であるのに,権利者団体は機器等の購入者である消費者からなる団体と協議して,私的録音録画補償金の支払い義務を生ずる機器等の範囲について合意を形成する努力を怠ってきたわけですから,いずれこういう動きにはならざるを得なかったのだろうと思います。私的録音録画補償金の支払い義務を生ずる機器等に該当しないものについて,該当すると誤信して私的録音録画補償金相当金を上乗せして消費者から徴収してサーラやサーブに支払ってしまい,後にその機器が私的録音録画補償金の支払い義務を生ずる機器等に該当しないことが明らかになった場合,ややこしい問題となりうるからです(各製造業者がサーラやサーブから支払い済みの補償金の返還を受けて,これを消費者に返却することになるのでしょうか。その場合,返還に伴う事務経費を専ら負担するのはメーカーっぽいです。)。

 そして,私的録音録画補償金の支払い義務を生ずる機器等の範囲を定める著作権法施行令第1条では,媒体に固定される音・影像が,特定の標本化周波数で「アナログデジタル変換」されたものであることが私的録音録画補償金の支払い義務を生ずる機器等の要件となっているところ,最初からデジタル方式で受信してそのままデジタル方式で影像を録画する地上デジタル放送専用のDVDレコーダーに関して,それが特定の標本化周波数で「アナログデジタル変換」された影像を録画するものである(それゆえ,私的録音録画補償金の支払い義務が購入者に生ずる)ということを,サーラもサーブも,購入者が納得できる形で説明できていないわけです。といいますか,自説の結論だけをそのウェブサイトに記載しているだけで,著作権法施行令第1条との関係でそれらの機器がどうして私的録音録画補償金の対象となるのか,筋道を立てて説明を行っていません。購入者から説明を求められたときの理屈の組み立てまで丸投げされたのでは,メーカーが匙を投げるのも宜なるかなと言ったところです。

 そういう意味では,サーブがまずやるべきことは,MIAUや主婦連等の消費者団体にコンタクトをとって,私的録音録画補償金の支払い義務を生ずる機器等の範囲について,コンセンサスを得ることではないかと思います。

Posted by 小倉秀夫 at 02:27 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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