音楽需要拡大へのビジョン
オリコン2009年7月27日号には、別冊付録として、2009年5月28日に行われた「Music Forum '09」についてのレポートがついています。
テーマは「音楽需要拡大へのビジョン」ということなのですが、パネリストを見ただけで「何だかな」という気持ちにさせられてしまいました。
パネリストは、
- 石坂敬一・社団法人日本レコード協会会長
- 尾木徹・社団法人日本音楽事業者協会会長
- 大石征裕・社団法人音楽製作者連盟理事長
- 田中義雄・日本レコード商業組合理事長
- 飯原博・全国レコード卸同業界会長
- 村上敬亮・経済産業省商務情報政策局文化情報関連産業課課長
だったわけですが、「音楽需要拡大へのビジョン」云々といいながら、需要者側の人間を誰一人パネリストに加えていないのですから、何をか況やという感じがしてしまいます。津田さんとか呼んでおけばよかったのに。需要者の声を聞かずに需要拡大を論ずるなんて、私には、真っ当な大人のやることとも思えません。
さらにいうと、日本の消費者は、主要国の消費者に比べて、音楽産業にちゃんとお金を支払っている方だということをきちんと評価してもいいように思うのです(下記表に示したとおり、日米英仏独の主要5カ国でパッケージ、配信とも、人口あたりの売上額が最も高いのは日本なのですし、パッケージ売上+配信売上げの合計が2007年から2008年にかけて増えたのは日本だけなのです。)。
多くの消費者が、正規商品を粘り強く購入し続ける間に、需要者が何を求めているのかを理解して行動しないとまずいのではないか、と人ごとながら思っていまいます。
Posted by 小倉秀夫 at 04:32 PM dans musique | Permalink
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