« 日本企業は今後常に米国の後塵を拝していれば良い? | Accueil | ksmは結構いける »

09/26/2009

「こち亀」の終わり

 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」実写版は,案の定だめだったようです。葛飾区民としては残念な限りです。

 主役の両津勘吉を香取慎吾氏に配した時点でだめだめなことはわかっていたわけですが,残念です。亀有→香取神社→香取慎吾という安易な発想では,もうだめなのです。

 なぜ,香取慎吾ではだめなのか,といえば,一つには,容姿端麗でないことが前提となっているキャラクターに容姿端麗であることが前提のアイドルタレントをあてているということがあります。もちろん,ロケ現場を見学に行こうという地元民のお目当てが香取慎吾ではなく速水もこみちに移っているので,もはや香取慎吾は「二枚目キャラ」ではないではないかとの反論があるのかもしれません。また,香取慎吾は,スマスマや「慎吾ママ」などで「三枚目」を演じてきたではないかという反論があるかもしれません。でも,三枚目キャラが演じられるということと,醜男キャラが演じられるということとは,明らかに違うのです。

 また,香取慎吾がジャニーズ事務所に所属しているという点も,香取慎吾ではだめな理由の一つです。なぜだめなのかというと,ジャニーズ事務所の頑ななネット拒否戦略のため,ネットを宣伝媒体として十分に活用できないからです。

 例えば,TBSのウェブサイトを見ると,第1話放送直前スペシャル企画として,「出演者の皆様の"生の声"を動画で紹介」するコーナーを設けていますが,肝心の,主役である香取慎吾の「生の声」は紹介されていません。さすがに「人物相関図」で香取慎吾のみを似顔絵にする愚こそ避けていますが,関係者のインタビューコーナーに主役である香取慎吾の単独インタビューは掲載されていない,準主役の速水もこみち,香里奈を交えての三者対談でも主役である香取慎吾だけ画像が掲載されていない,云々と,まあひどいものです。ひどいといえば,ゲスト紹介コーナーで,ジャニーズ事務所所属のタレントのみ画像が掲載されていないというあたりも,ひどいものです。いまどき,主役とメーンゲストがここまで露骨にネットを蔑んでいたら,視聴者にそっぽを向かれても仕方がないというべきでしょう。

 これらの点は,ジャニーズ事務所所属の芸能人を使わないおかげでネットとのコラボレーションが自由に行えている「天地人」と比べれば明らかです。NHKは,公式サイトに掲載する最初のインタビュー記事として,主役を演じる妻夫木聡の単独インタビューを掲載し,そこに何枚もの主役の画像を掲載するという,いわば番組宣伝の王道をネット上でも展開できています。「天地人」公式サイトのQ&Aコーナーによれば,

連続テレビ小説、大河ドラマの番組ホームページの作成にあたっては、「番組宣伝の目的で開設し、番組終了後は速やかに閉鎖する」というお約束で、出演者・関係者の皆様から開設・公開についての了承をいただいております。
とのことです。逆に言うと,この程度の肖像の利用すら了承できないタレントを使うのは,もうやめた方がいいのではないかという気がします。

 まあ,すでに「大企業病」が蔓延している民放キー局においては,「ジャニーズタレントを主役級に抜擢しておけば,キャスティングミスで責任をとらされることがない」くらいの感覚なのかもしれませんが。

Posted by 小倉秀夫 at 11:18 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

TrackBack

URL TrackBack de cette note:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13499/46315470

Voici les sites qui parlent de 「こち亀」の終わり:

Commentaires

Poster un commentaire