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10/19/2010

マジコン規制は、タガタメだ。

 マジコン規制の可否を巡る議論を見ていると、マジコンにより回避される制限手段が誰による誰のためのものかという点に関する誤解が多いように感じられます。

 不正競争防止法第2条第1項第10号制定時に想定されていた制限手段は、各コンテンツの販売元に、アクセス制御を付するか否か、付するとすればどのようなものにするかについての選択権があるものでした。このころの議論は、コンテンツの販売元が媒体にアクセス制御のために記録した信号に反応する機能を再生機器に付する義務が機器メーカーにあるのかという話でした。

 しかし、マジコン論争のもとにあるDSの制限手段は違います。

 任天堂側が用意した特定の信号が媒体に記録されていなければDS上でプログラムが正常に稼働しないわけですから、アクセス制御を付するか否かについて、コンテンツの販売元に選択権はありません。むしろ、コンテンツの販売元は、そのプログラムがDS上で稼働するようにするために、任天堂に「ライセンス料」を支払うことすら余儀なくされています。

 すなわち、マジコンにより回避される制限手段は、任天堂等の再生機器メーカーによる、再生機器メーカーのためのもの、ということになります。

 だから、コンテンツの開発者・販売元のためにマジコンの製造・販売を規制するというスタンスを取るのであれば、アクセス制御を付さずにその再生機器上でコンテンツを再生・稼働できるようにするという選択肢をコンテンツの開発者・販売元に与えるような仕組みを採用することをマジコン規制の条件とする必要があるし、「検知→稼働」という反応を引き起こす信号等を付与するにあたって「ライセンス料」その他の名目で対価を徴収することを禁止したり、適・違法の審査を超えて、どのコンテンツに上記信号等を付与するか否かを判断する権限を再生機器メーカーから奪う必要があります。

 さもなくば、今度の法改正で狙っているのは、プラットフォーマーのコンテンツ流通への支配強化だ、と正しく国民に説明すべきだと思います。

Posted by 小倉秀夫 at 09:07 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

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