« エンターテインメント法 | Accueil | 「原則自由」な社会における自炊代行論争 »

11/07/2011

権利請願21

 「日本にもフェアユース規定を設けるべき」って、それには基本的に賛成なのですが、それはいつになるか分からないし、文化審議会の議論を見ている限り、米国のフェアユース規定に比べて適用範囲のかなり狭いものとなりそうだし、規定の抽象度が高い分、誰かが訴えられて判例が形成されるまではどういう行為に適用があるか否かの判断が確実になし得ないわけで、「日本にもフェアユース規定を設けるべき」一本で行くことがよいことなのかなあということに躊躇を感ずる今日この頃です。

 考えてみると、私たちは、「こういう個別的権利制限規定が必要なんだ」ということを集約して、文化庁なり、国会議員なりに持っていったことがあるのか、というと、結構お寒い限りだったなあと反省せざるを得ないように思ったりします。

 もちろん、知的財産戦略本部等がパブリックコメントを募集したときには、個人的にこういう権利制限規定が必要ではないか?ということを進言してきたわけですが、パブリックコメントってかなり受け身の意思表明手段であり、それによって新たな論点形成まではしてくれないというのが、これまでの実績で明らかになったところだといって差し支えなさそうです。

 そういう意味では、私たちは、そろそろ、「著作物や実演、レコード、放送等のこういう利用は文化の発展にとって有益であり、かといって、こういう利用について事前に権利者の許諾を得ることはこういう理由で困難なので(あるいは、こういう利用について権利者にさらに対価を与えるのはこういう理由で利益の二重取りになると思うので)、こういう利用を可能とするような個別的権利制限規定を設けて欲しい」ということを、ある程度意見集約して文化庁や二大政党に陳情することが必要なのではないでしょうか。

 これまで、私たちは、著作権法の改正問題については、フェアユース導入要求を除けば、ほぼ受け身だったわけですが、そろそろ、能動的になって、いわば権利請願をしてもいいのではないかと思うのです。

 こういう21世紀型の新たな権利請願運動、いわば「権利請願21」の意見集約母体にMIAUがなってくれればなあと期待している月曜日の朝でした。

Posted by 小倉秀夫 at 11:26 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle |

Commentaires

Poster un commentaire