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12/28/2013

私的Best5 in 2013

2013年も暮れようとしているので、2013年に発表された楽曲の私的なベスト5を公開していきます。正確に言うと、リリース自体は2012年になされているけれども、ヒットしたのは2013年に入ってからという楽曲を含みます。

「Vandaag」by Bakermat

 これは、インスツルメンツ・ミュージックの上に、Martin Luther King Jr.の「I have a dream」 演説を切り貼りした楽曲です。基本テクノだと思いますが、サックスの使い方が上手です。

 BakermatことLodewijk Fluttert は1991年オランダ生まれのDJ兼プロデューサーです。この楽曲は、フランスシングルチャートで今年最高1位を獲得しています。

「La La La」by Naughty Boy ft. Sam Smith

 こちらは、何度も繰り返される「ららっららららららららら」というヴォーカル部分がとても印象的な楽曲です。

 Naughty BoyことShahid Khanは、1986年イギリス生まれのミュージシャン。この楽曲は、イギリスとイタリアで1位を獲得しています。

「The Fox」 by Ylvis

 こちらは、キツネは何というふうに鳴くのかを妄想してみたり、馬と出会ったらどうやってコミュニケーションを取るんだろうかと問いかけてみたり、やりたい放題です。

 Ylvisは、ノルウェーのコメディデュオで、この楽曲は彼らの冠番組の企画として作成されたものですが、これをYouTubeにアップロードしたところ、ノルウェーチャートはもちろん、ドイツのシングルチャートでも1位を獲得し、全米チャートでも6位にまでゲットする大ヒットです。

「低調人生」by 陳珊妮

 

こちらは、フィリピン生まれの台湾人陳珊妮の作品。このもの悲しさはヤバいレベルです。

「She's not me」 by Zara Larsson

 こちらは、楽曲もPVもシンプルかつストレートです。

 Zara Larssonは、1997年生まれのスウェーデン人。スウェーデンのタレントオーディション番組 TV4 talent show Talang 2008の優勝者です(この種のオーディション番組でローティーンが優勝するのは日本だけではありません。

Posted by 小倉秀夫 at 06:41 PM dans musique | | Commentaires (0) | TrackBack (0)

12/08/2013

コスプレと著作権

 今日は、広島の方で「イベント:同人誌・コスプレの自由と、著作権訴訟」というイベントがあるそうなので、コスプレと著作権の関係について考えてみましょう。

 「コスプレ衣装専門店の経営者が、『海賊戦隊ゴーカイジャー』のキャラクターが着るジャケット4点を、著作権者(東映)の許可を得ずに複製されたと知りながら、3万2000円で売った疑いで逮捕された」事件を覚えているでしょうか。

 この事件は、コスプレ衣装が「輸入の時において国内で作成したとならば著作権の侵害となるべき行為によって作成されたもの」であることを前提に、その情を知ってこれを頒布した行為を著作権侵害行為とみなしたものです。

第百十三条  次に掲げる行為は、当該著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為とみなす。

一  国内において頒布する目的をもつて、輸入の時において国内で作成したとしたならば著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害となるべき行為によつて作成された物を輸入する行為

二  著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為によつて作成された物(前号の輸入に係る物を含む。)を、情を知つて、頒布し、頒布の目的をもつて所持し、若しくは頒布する旨の申出をし、又は業として輸出し、若しくは業としての輸出の目的をもつて所持する行為M/p_,

 しかし、コスプレ衣装を作成することが著作権侵害行為にあたるとする警察の法解釈は、これが判例として定着すると、その影響力は甚大です。

 「コスプレ」は、政府が推進する「Cool Japan」の中核をなすコンテンツの1つであり、自治体の中には、コスプレサミットを開くなどして、世界中のアニメファンを呼び込んできたところもあるからです。コスプレイベントに参加するアニメファンたちがアニメの権利者から事前に許諾を得るということは事実上困難ですし(とりわけ、今日では外国在住の外国人もコスプレをしに日本に来ます。)、イベント運営者が代わりに権利者から許諾を取ると言うことも困難です(許諾を取れた権利者の作品についてのコスプレしか認めないという運用は実際問題無理でしょう。)。したがって、この件が立件され、起訴され、有罪判決が下されるようなことがあれば、この国では、事実上コスプレイベントが開けないということになります。

 実際のところは、いかがでしょうか。

 まずは、「海賊戦隊ゴーカイジャー」が、ゴレンジャー以来連綿と続く「スーパー戦隊」シリーズの1つであり、そもそも実写テレビ映画がオリジナルだということに注目してみましょう。ここでは「キャラクターが着るジャケット」は、まさに最初からジャケット、すなわち、衣装としてデザインされているということです。

 衣装のデザインについては、意匠登録がなされた場合に限り、意匠法により保護するというのが原則です。例外的に、純粋美術に匹敵する高度の観賞性が認められる場合に限り、著作権法による保護の対象となるとするのが、判例・多数説です。

 すると、ゴーカイジャーが身につけているジャケットは、多少派手ではあるものの、ジャケットという枠を超えて、純粋美術として鑑賞するに値するかと言われれば、私にはそうは思えません。そうだとすると、このジャケットデザイン自体は著作権法による保護の対象とはならず、これと同じデザインのジャケットを輸入して販売しても、113条1項1号のみなし侵害にはあたらないということになります。

 では、仮に「海賊戦隊ゴーカイジャー」がアニメ作品だったらどうでしょうか。アニメのキャラクターが普段身につけている衣装のデザインは、アニメキャラクターという「著作物」の一部として、著作権法による保護を受けることになるのでしょうか。

 これには2通りの考え方があろうかと思います。

 1つは、衣装デザインがそのアニメキャラクターの「表現上の本質的特徴部分」にあたるといえる場合に限り、それを直接感得しうるような形状の衣装を作成することは「複製」に当たるとする考え方です。ただし、アニメキャラクターの表現上の本質的特徴部分は、顔立ちや体つきにあるのが通常なので、たいていの場合衣装デザインが似ていると言うだけでは、元のアニメキャラクターの「表現上の本質的特徴部分」を直接感得できることにはならないとする考え方です。

 なお、コスプレイヤーの顔立ち及びスタイル、髪型等により、一層特定のアニメキャラクターを想起させるコスプレというのもあるとは思いますが、人体を用いて表現している要素を織り込んで著作物を「複製物」とするのは、「人を『物』として扱ってよいか」という問題を生じさせるように思います。「複製物」という場合の「物」は、有体物を指しているからです。

 もう1つは、衣装のデザインの類似性は基本的に意匠法で対処すべきなので、アニメキャラクターの衣装デザインと類似する衣装が製作されたとしても著作物としての利用がなされていないので原則として著作権侵害とすべきではないが、例外的に、その衣装が純粋美術に匹敵する高度の観賞性を認められるようなものであった場合には、美術の著作物として有形的に再製されたとする考え方です。商標法においては、形式的には第三者の登録商標を使用している場合であっても、商品等の出所を識別するという商標本来の用法で使用されているわけではない場合には、「商標としての使用」ではないので、商標権侵害にはあたらないとするのが判例・通説です。この考え方を著作権法にも応用して、衣装のデザインが著作物たるアニメキャラクター衣装デザインと類似するものであったとしても、その衣装のデザイン自体が高度の観賞性を有せず、著作物としての評価を得られる類のものに至っていない(意匠として評価されるにとどまる)場合には、「著作物」としての衣装デザインが有形的に再製されたとはいえないので、「著作物としての利用」ではなく、著作権侵害にはあたらないとするのです。

 いずれにせよ、このような難しい法律問題を、著作権法のエキスパートではない検察官に提起させ、著作権法のエキスパートではない刑事裁判官に判断させるのはいかがなものかという気はします。コスプレ衣装をネット通販で売っていたということは、特定商取引法に基づく表示がなされており、その営業主体がどこの誰であるかを権利者は容易に知り得たと思いますので、警察は「民事でやれ」と突き放すべきだったのではないかという気がします。

Posted by 小倉秀夫 at 01:04 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle | | Commentaires (0) | TrackBack (0)

12/03/2013

「加護亜依」というブランド

 ゲームラボの10月号に掲載したコラムの元原稿です。


 元モーニング娘。の加護亜依さんが「威風飄々」というプロダクションから芸能界に再復帰しようとしたところ、加護さんの前所属事務所である株式会社メインストリームから、加護さんがその名前で芸能活動を行うことは同社の商標権を侵害することになるとして、ストップがかかったというニュースが話題となっています。

 確かに、特許電子図書館で「加護亜依」という商標が登録されているかを調べてみると、メインストリーム社が平成21年12月11日に、41類の「演芸の上演、演劇の演出又は上演、音楽の演奏、歌唱の上演、ダンスの演出又は上演、映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営、映画の上映・制作又は配給、放送番組の制作」云々という指定役務で商標登録をしているようです。

 では、加護さんは、「加護亜依」という本名を使って芸能活動をすることが本当にできないのでしょうか。

 商標法26条1項1号は、「自己の肖像又は自己の氏名若しくは自己の名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を普通に用いられる方法で表示する商標」については、商標の効力は及ばないとしています。「加護亜依」は本名とのことですので、加護さんから見ると、これは「自己の氏名」にあたりますから、本号でいけそうな気がします。

 ただし、本号で正当化しようとする場合、今後、加護さんがソロCD等をリリースする際に、加護さんの名前を「一般需用者の注意を引くような特別な字体」を用いてしまうと、「普通に用いられる方法で表示したもの」とはいえないとして、商標権侵害が認められてしまう危険があります(名古屋高判昭和61年5月14日【東天紅事件】)。

 もっとも、加護さんがライブ活動を行う場合、役務提供の主体は、加護さんなのか、現所属事務所の威風飄々社なのか、あるいはライブの主催者なのかということも問題となります。後二者だとすると、「加護亜依」という標章は、「自己の氏名」にはあたらないとして商標権侵害が成立しそうにも思われるからです。もっとも、ライブのチケットや会場の看板等にそのアーティストの氏名等が記載されている場合、その主催者によるライブであることを示す標章としてそのアーティストの氏名を使用しているわけではありません。したがって、ファンこそが役務提供の相手方と考えて役務提供の主体こそが主催者だと解した場合、「加護亜依」という名称は商標として使用されていないので、商標権侵害とはならないということになりそうです。

 これに対し、主催者を役務提供の相手方と考えた場合、主催者と上演契約を結ぶ主体は通常所属事務所ですから、役務提供の主体は所属事務所とみることもできそうです。この場合、芸能事務所にとっての所属タレントの芸名(実名と同じ場合を含む)は、その事務所が提供する役務を他の事務所が提供する役務を識別するものとして使用されるものと言いうるかが問題となるように思います。言いうるのであれば、威風飄々が自社の所属タレントとして「加護亜依」という芸名の者がいることを示して、主催者にタレントを派遣し上演等をさせるのは、「加護亜依」という商標の使用にあたるといえそうです。

 ただ、商標法4条1項8号は、他人の氏名を含む商標については商標登録を受けることができないのを原則としており、その他人の承諾を得ている場合に限り例外的にそのような商標の登録を可能としています。問題となっている商標についても、加護さん自身がその登録を承諾したのだろうと推測できます。それはなぜかと言えば、当時加護さんとメインストリーム社との間で専属契約が締結され、これに基づき加護さんの芸能活動をプロモートする義務をメインストリーム社が引き受けたからでしょう。だとすると、専属契約が解除等により終了した場合は、この前提が覆されているわけですから、メインストリーム社は、「加護亜依」という標章について商標登録を維持する社会経済的な基礎を失っているといえます。このような場合に、形式的に商標登録が維持されることを奇貨として、加護さんの芸能活動を妨害する目的で商標権を行使することは、権利の濫用に当たると解することは十分可能だと思います。

Posted by 小倉秀夫 at 01:44 PM dans au sujet de la propriété intellectuelle | | Commentaires (0) | TrackBack (0)

もう、従量制で行こうよ

NHKの最高意思決定機関である経営委員会が、NHK執行部に対し、インターネットサービス充実のため、受信料制度の見直しを求めたとこ ろ、テレビがなくても全世帯から受信料を徴収する義務化を明記した回答文書を提出していたことが2日、分かった。

とする毎日新聞の記 事が反響を呼んでいます。

 ただ、インターネット配信の場合、各IDの視聴時間を配信事業者は把握できるわけですから、単純に従量制サービスを充実させたらいいのではないかと思 います。現在、NHKの受信料は地上波で2ヶ月2550円(振込の場合)ですから、1日2時間視聴したとして1時間平均約43円です。同時再送信、異時再 送信ともに1分1円なら、価格として妥当だと思うんですけどね。例えば、サッカー中継等で、試合前のセレモニーや解説、ハーフタイム、試合後の得点シーン のリプレイなどと合わせて約120分で120円なら、悪くない数字です。

 もちろん、異時再送信の場合、権利処理が面倒ではあるのですが、ただNHKの場合、既にオンデマンドサービスで権利処理のノウハウは積んであるはずで す。まあ、ワールドカップ等は難しいんでしょうけど、そういう特別なものについては異時再送信できないってことにしてしまえば済むと思いますけどね。

Posted by 小倉秀夫 at 11:16 AM dans au sujet de la propriété intellectuelle | | Commentaires (0) | TrackBack (0)