そんな立て看板はWinnyにはない。
中立行為に関する「教唆的幇助意思の理論」では、Winny事件に言及した後に、「「刃物販売店」が「当店で販売している刃物を使えば、簡単に人を殺すことができます」という立て看板を店頭に掲示して刃物を販売した場合、それを見て、現実にある人が刃物を購入して殺人行為に及んだ場合、どのような評価を受けるのだろうか。」等の問題提起をされているようです。
しかし、「「刃物販売店」が「当店で販売している刃物を使えば、簡単に人を殺すことができます」という立て看板を店頭に掲示して刃物を販売した場合、それを見て、現実にある人が刃物を購入して殺人行為に及んだ」云々というのはWinny事件のメタファーとしては、的がはずれているように思います。「47氏」は、「Winnyを使えば、簡単に他人の著作物の送信可能化行為を行うことができます」という宣伝広告とともにWinnyのダウンロードページを開設していたわけではないからです。
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Commentaires
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Winny を利用する側に、著作権侵害(の可能性)を意識させない→そうとは知らなかった、と言い逃れができてしまう巧妙な作りが、却ってアダになってしまった気がします。
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当時の Geocities のページを Internet Archive にて掘ってみたのですが、「著作権に挑戦するような文面」は見当たらないように思いました。(が、たまたま Archive でクロールされなかっただけかも……)
http://web.archive.org/web/*sa_/http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/2949/
※Jun 01, 2002 以降が Winny 配布ページになっています
やはり2ch での「47氏」としての発言がポイントであったのかもしれません。
Rédigé par: Neutraler Standpunkt | 07/09/2006 11:34
【「『47』氏」の発言3ケ】
★9 名前:47 投稿日:02/04/03 06:36 ID:zQ6cSqb+ main/1017590243.html#141
で何度も書いてるけど、転送している人(もしかするとダウンしてる本人の可能性も低確率であるけど外部からは判別不可能)のIPだけはどうしてもばれるけど、その先にいる実際にファイルをリクエストした人のことはアップしている方からはIPアドレス含めて何にもわからんです。共有リストって概念ないから何持ってるかわかんないし、そもそもユーザーにIDが無い。
(中略)
著作権含むけどそれと知らない人が単にデータを中継しただけでもつかまるってのなら逮捕可能かもしれないけど、それってルーター使ってたらタイーホと同じなわけで、システム使ってるだけで無条件で逮捕可能にしないと、捕まえられんだろう。
★206 名前:47 投稿日:02/04/30 22:41 ID:ExHEmZC0 main/1019230372.html#848
これを作り始めた理由は、Freenetの考え面白いと思ったけど、その設計じゃ使いもんにならんのでは?
もっといい設計あるんじゃないの?(つーかJavaはやめれ)と思ったのと、一月丸々かければ実際に作ってそれを実証できそうだけど4月1日時点で暇だったというところですかね。
まぁ、そろそろ匿名性を実現できるファイル共有ソフトが出てきて現在の著作権に関する概念を変えざるを得なくなるはず、あとは純粋に技術力の問題であって何れ誰かがその流れをブレイクさせるだろうとは思ってたんで、だったら試しに自分でその流れを後押ししてみようってところでしょうか。
純粋に暇つぶしの腕試しです。
私なんてたいしたこと無くて、この程度作れる人は日本人でもかなりいるはずですが、実際に表にブツを出す人少ないんで、こういう方面でも日本人にがんばって欲しいというのもあります。
★909 名前:47 投稿日:02/10/16 22:33 ID:f1yyjF60 main/1034697627.html#510
うーん、やはり匿名共有システムの方がコンテンツ保護システムより強力という結論でいいのかな?
もともとこんなこと(匿名なデータ共有システム)に私が興味を持ったのはデジタルデータに対する課金問題が今後の情報産業で最も重要な課題になると感じたからです。
それで、デジタルデータに対するコピー対策が技術的に可能なのか?
ということでいろいろ考えてたんですが、結局、不可能なんじゃないか?
という結論に達したというのがWinny製作開始のきっかけでもありました。
注:音楽や映画が保護不可能でも広義の意味でのソフトウェアはコピー保護可能だと思ってます。ソフトウェア=データ+プログラム+エクゼキュータ≒システムと考えれば
エクゼキュータ(PCなんか)はコピーできないから(エミュを除く)
ただ、暗号化のところ考えていて、ひょっとしてこれの応用で工夫すれば行けたりすることもありうるのか?と思ったりしたわけです。
で皆に問うてみたわけですが、やはり完全な著作権保護システム(=課金システム)
の実現は無理というのが結論でしょうか?
Rédigé par: 金子伊佐美 | 07/09/2006 07:33