「黙示の利用許諾」を排除しないで
中島聡さんの「ネット時代のデジタルライフスタイル」で「時代にマッチした『サイト利用規約』を作ってみた」とのエントリーを立ち上げておられます。その中に、次のような条項があります。
1.当ウェブサイトに記載されている内容(コンテンツ)の著作権は、特に明示していない限り○○○に帰属します。著作権法で定められた「私的使用のための複製」および「引用」以外の目的で、複製・転記などをする場合には○○○の使用許諾が必要です。
これは、実はちょっと危険です。「私的使用のための複製」の範囲を極めて狭く(業務の一環としての複製だと、その複製物を自分だけがあるいは数人でのみ使用する目的であっても、「私的使用のための複製」にあたらないとする)解釈し、しかも現行の著作権法の解釈として「フェアユース」を認めない通説のもとでは、インターネットに関連して日常的に行われているコンテンツの利用の多くを、「黙示の利用許諾」で処理しています(例えば、仕事に役立てるためにウェブページプリントアウトするとか、検索ロボットがウェブデータをサーバに取り込むとか。)。このため、「著作権法で定められた「私的使用のための複製」および「引用」以外の目的で、複製・転記などをする場合には○○○の使用許諾が必要です。」といわれてしまうと、「黙示の利用許諾」が使いにくくなってしまいます。自分のウェブページはお仕事に役立ててもらいたくないとか、ロボット型検索エンジンに取り込んでもらいたくないとかという固い意思があるのならばともかく、そうでないのならば、こういう文言は入れないのが無難でしょう。
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