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09/10/2006

往生際と保釈不許可事由

 スポーツ報知は、

 東京地裁は5日、一度は植草被告の保釈を許可したものの、東京地検が決定を不服として申し立てた準抗告を認めた。植草被告は4日に起訴されているが、起訴事実を否認している。それだけでなく、現行犯逮捕にもかかわらず「事件は警察のでっち上げ」「電車が揺れて手が触れ、勘違いされたのでは」などと往生際が悪い供述に終始していることが今回の逆転裁定の原因とみられる。
報じていますが、我が国の刑事訴訟法は「往生際が悪い供述に終始している」ことは保釈不許可事由に含めていません(迷惑防止条例違反なら、本来権利保釈の範囲内ですし。)。

 「往生際が悪い」と裁判官が判断してしまうほどその弁解が荒唐無稽であるのならば保釈をしても「罪証隠滅」の虞がないわけですから、むしろさっさと保釈をしましょうという話に繋がるべきではないかとも思います。

 なお、スポーツ報知の記者は「現行犯逮捕にかかわらず」という言い方をして暗に「現行犯逮捕されている以上無実であるわけがないのだから、それにもかかわらずあれこれ弁解するのは往生際が悪い」という感覚を持っているが故にこういう記事を何の疑問も持たずに書いたのでしょうが、痴漢の場合、過去に無罪判決がなされた例だって基本的に「現行犯逮捕」だったりするわけで、現行犯逮捕だから無実であるわけがないとはいえない類型の一つだったりします。

 報道各社は、司法担当記者をレベルアップするべきでしょう。

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