Boys and Girls, be ambitious!
一戸先生のブログのエントリーに関連して、授業の一環として学生にブログを開設させる場合、あるいは、学生からブログを開設したいのですがと相談されたときに、実名を用いることを勧めるか、実名を用いないことを勧めるかという問題があるのですが、私は、実名を用いることを勧めたいと思います。
自分の知らない人に対して実名を晒すことはリスクが大きいと言われることがネット上では多いようです。しかし、自分の知らない人からも自分のことが知られているようにならないと大したことはできません。だから、社会に出て大きく羽ばたくためには、「自分の知らない人からも自分のことが知られている」ということを当然の前提として生きていくことを覚悟しなければいけません。私としては、社会に出て大きく羽ばたいてもらいたいし、少なくとも学生にはそういう人物になることを目指してもらいたい、そのためには、「自分の知らない人からも自分のことが知られている」という状態を避けてほしくないということが第1にあります。
また、自分の発言に対する評価は自分自身に対する評価に繋がるのだという緊張感の中で表現活動を行ってもらいたい、ということが第2にあります。そういう緊張感の中で表現行為を行った方が、文章も思考も引き締まってくるものです。
さらに、ブログを綴り続けたことによって得た肯定的な評価を自分のキャリアアップに活かしていってほしい、ということが第3にあります。折角優れたエントリーをいくつもアップロードしたとしても、それが現実社会での自分とひも付きにならなければ、自分のキャリアアップに活かされないし、それは非常にもったいないことです。
いくら頑張っても、またいくら失敗しても、現実社会での自分の評価にはプラスにもマイナスにもならないという「匿名社会」というのは、現実社会で築きあげたものが未だ少なく、これから築き上げる余地が広大にある若者にとっては、有意義な環境ではありません。そんなものは、輝かしい未来がもはや望めない、鬱屈した人々のためのものでしかありません。
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綴り間違いのご指摘感謝。
表現力は、緊張感の中で表現することによって磨かれます。バンドだって、ライブの数をこなした方が、上達しやすいです。
Rédigé par: 小倉秀夫 | 14/11/2006 08:25