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04/03/2007

匿名さんたちは自分たちを買いかぶりすぎ

 匿名のネガティブコメントが嫌がられる理由について、匿名コメンテーターさんたちは自分たちを買いかぶりすぎているようです。

 匿名さんたちが嫌われるのは、「そのネット上での活動が現実社会での評価や社会的ないし法的に地位に影響しないことが期待できるが故にその行動に歯止めが利かない」点がメインであって、その指摘が核心を突いているからでも何でもないのです。実際、匿名さんたちの悪意剥き出しのネガティブコメントというのが核心を突いている例というのは滅多にありません。

 多くのブロガーが匿名さんたちのコメントに対して誠実に応対する気を失っていくのは、理性の歯止めを失った匿名コメンテーターさんたちに誠実に対処しても無駄だという徒労感を感じるからです。実際、彼らが提示する「誠実に対処した結果炎上が見事に鎮火した例」というのは匿名さんの言葉の暴力に屈した例がほとんどであって(例えば、上村愛子さんなどは、全く非がないのに一方的に謝罪したわけです。)、ブログ主に対する悪意を包み隠さないコメンテーターがブログ主から誠実な回答によりそのネガティブコメントに理由がないことを納得しこれまでの言動を謝罪して立ち去っていくということは滅多にありません。結局、「歯止め」が聞かないから、自分たちの要求が聞き届けられるまでいつまでもだだをこね続けることが可能であるし、自分たちの要求をのませるために非合法な言動を繰り返し公然と行うことすら可能なので、彼らは「折り合いを付ける」ということがありません。そういう人たちとの議論は往々にして不毛です。

 実際、匿名のコメンテーターさんたちが徒党を組んで押し付けようとしている規範というのが現実社会で受け入れられているのかというと、そういうことはないのが実情です。さくらちゃん騒動が知られるようになった後も、さくらちゃんのご両親を非難する声は現実社会ではほとんどあがっていないし、「寄付を求めるときはその前に自宅を売る」という匿名さんたちが押し付けようとしたルールは現実社会では受け入れられていません。また、「亀田興毅さんの世界タイトルマッチを見て感動するようではモーグルの選手として失格である」という声も現実社会では上がっていません(上村さんは、あそこでとにかく謝罪したからモーグルの選手として社会から再び迎えられるようになったわけではなく、仮にあそこでネット社会に失望してブログを閉じたとしても、モーグルの選手として何事もなかったように社会は受け入れたでしょうし、ほとんどのファンは離れなかったことでしょう。)。

 もちろん、ネットの匿名性を維持したままでも、その剥き出しの悪意を理性で押さえる方法というのがあればよいのでしょうが、匿名擁護論者の方々からは、具体的に有効な代替策を聞くことがありません。「黒木ルール」は悪意を剥き出しにするためにネット上に別人格を作り出している「ネットハイド」に対して全く無力です。

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Commentaires

言っても仕方がないことではあるのですが、「俺をほかの匿名と同じにするな」ということを思ったりはします。「“名前”じゃなく、“話”を聞け」と。
ところが、私自身も同じような“被害”にあったこともあり、その立場から見れば相手は「匿名に隠れて言いたいことを言っている卑怯者」でしかないので、結局「匿名」という対象をそれ以上に分別して擁護はできないのですけどね。

投稿しようかと思いましたが、書いているうちに
長文になりすぎましたので拙ブログに掲載いたしました。
本ブログ大変参考になりました。

http://www.nozomu.net/journal/000232.php

いや、佐々木さんの記事を引用すると。(池田氏は毎日新聞の取材責任者)
http://blog.japan.cnet.com/sasaki/2007/02/post_12.html
------------------------------------------
――たとえば今回の「さくらちゃん」問題における、トリオジャパンの不透明な会計についても裏付けを取られたのでしょうか。
池田氏 その裏付け取材は行い、資料も入手しました。その結果として(ネット君臨の)記事になったのです。
――トリオジャパンの会計が公正なものであるという裏付けを取られたのであれば、それは「さくらちゃん」問題で批判されている両親に対する強力な支援となる内容だと思うのですが、なぜ記事化されなかったのですか。
池田氏 (記事化しないという)そういう判断をしたということです。
----------------------------------------
(池田さんは佐々木さんの記事でその発言が取り上げるとは思っていなかったとは想像します。)

僕が言いたいのは、もし慈善団体がおよそ公にしうる会計の説明責任を果たすつもりがあるのならば、それは一部のマスメディア取材に対してこっそりあきらかにするのではなくて、それこそネットやそれに限らず、あるいは問い合わせが来た全ての人に明らかにすべきだ、ということなんです。
そこに不誠実がありえる可能性に対して、別に第三者が立証責任があるわけではなく、そこに不誠実がないことを、専門家によるチェックを受けて、(何しろリタイアした慈善活動をしたい引退会計士や引退弁護士は沢山いるはずなので)当事者があきらかにすべし(ということだと思います。これは勿論リアジャパン以外の慈善団体に当てはまることですが。

したがって、僕は毎日新聞の編集の人に責任があるのではなくて、「透明性を新聞社に明らかにできるのに公にしていない慈善団体」というのは説明責任を自ら果たしていないと思うのです。

またその「資料」なるものが、本当に公にたいして説明責任を果たす類のものなのか、公にされていない以上、池田氏の言動をこの文章からだけでは、にわかには信じがたい気がします。

このあたり。専門家のスタンスや立ち位置が問われる大きな問題かと思います。


 毎日新聞の特集、特にさくらちゃん事件の回についていえば、匿名の陰に隠れてさくらちゃんの両親に執拗に攻撃を加えているネットワーカーの「病理」が主題だったわけですから、「トリオジャパンの会計が適切か否か」というのは明らかに些末的な話題であって、記事としてことさら取り上げないのは当然のことでしょう。
 さらにいうと、もし本当にそこに関心がおありならば、佐々木さんなり吉田さんなりが、きちんと取材を申し入れたらいいのではないかとも思うのです。さくらちゃんの両親にしても、匿名ネットワーカーさんたちにあれだけ攻撃されたわけですから、匿名さんからの質問に誠実に応対せよったってなかなか精神的にも大変だと思うのです。そもそも、さくらちゃんサイドがどんなに誠実に応対したって、「寄付を求める前に家を売れ」という方とは折り合いがつかないわけですから。
 しかし、「不透明だ」といわれても、さくらちゃんのケースでは、最終的な支出がいくらになるのかというのは、渡米手術も行っていない段階では何ともいいようがない(渡米手術が成功した現在でも今後いくらかかるのかというのは予断を許さないわけですけど)わけで、彼らが騒いでいた段階でどこまで彼らが「納得」するような数字を出せたのかというと難しいのではないかと、常識的に考えると思うのです(これに対して、烏賀陽さんのケースでは、弁護士と受任契約を結んだ時点で、タイムチャージ制を採用していない限りは、弁護士報酬がいくらかかるのかは明らかにできるにもかかわらず明らかにされていないわけですが、この場合、募金を断念させても人の命に別状はないからでしょうか、特に「会計報告をせよ」みたいな話はしないわけです。)。
 徒党を組んでいないかという点に関しては、まとめサイトやヲチスレなどで協議をしながら特定のブログ等に襲いかかっていく例もありますし、ある種の現場共謀が成立している例もありますので、「徒党を組んでいない」とは必ずしも言えないのではないかと思います。

ほぼ私しか書く人がいないので反応しますが(笑)どこかにいるだろう観客のために。

上村愛子さんの場合、私の記憶では匿名の中の非常に多くの人、むしろ多数派は結局彼女の擁護に回って、匿名の攻撃に対する非常に有効なブロッキングになりました。また彼女のブログへの対応を見て、ネット上の多くの人は彼女のファンになったのではないでしょうか。

「寄付を求めるときはその前に自宅を売る」という匿名の意見は僕は大いなる間違いだと思いますが(確かにこの種の社会的地位や資産に対する嫉妬を含む意見は実名ではでてこない)、子供を救うという美名のもとに、その活動を行っている団体の会計が、特に規模が大きいわりに不透明な場合、批判や注視があつまるべき、という匿名の意見は、実名の私や佐々木さんでも思っていることと同じだと思います。毎日新聞はトリオジャパンの会計が適切だ、という取材をしたのなら、彼らの擁護のために、それこそ言論を使うべきだったと思います。

匿名の声にもいろいろなベクトルとスペクトルがある、まともな正論もあれば、それこそ悪意剥き出しのもある。超レベルの低い人(さきほどの嫉妬であるとか人間のベーシックな悪意に基づくもの)意外は、つまり聞くに値するある程度の正論を匿名で言っている人たちは、別に徒党を組んでいるわけではないと思いますが・・・
ということではないでしょうか。

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