掲示板管理者等に無理のない範囲で実効的な監視義務を負わせてみる立法論
インターネット上での誹謗中傷問題を解決するために、次のような法制度を導入するということも考えられます。
- 特定電気通信役務提供者には、特定商取引法上の販売業者又は役務提供者と同様の氏名等表示義務を課す
- 自己の特定電気通信設備を第三者の特定電気通信役務の用に供する特定電気通信役務提供者には、当該第三者の氏名表示等の正確性を確認する義務を課す。
- 不特定人に送信されると第三者の権利を侵害する虞のある情報が自己の特定電気通信設備の記録装置に記録され不特定人に送信され得る状態となったことを知った後72時間以内に送信防止措置を講じない場合には、当該特定電気通信役務提供者が当該情報を発信したものとみなす。不特定人に送信されると特定の第三者の権利を侵害する虞のある情報が同一人により1年内に5回以上自己の特定電気通信設備の送信装置に入力されたことを知った後72時間以内に自己の特定電気通信設備の送信装置への当該発信者による情報の入力を防止する措置を講じない場合も同様とする。
- 当該情報が不特定人に送信されるとその権利を侵害される虞のある者その他の第三者から、当該特定電気通信役務提供者の氏名等として表示された連絡先に宛てて当該情報についての送信防止措置等要求が発せられた場合、その要求が通信手段の障害等により遅配された等の事情がない限り、通信手段等の性質に鑑み通常当該要求通知が当該特定電気通信役務提供者に到達するものと思料される日時に当該特定電気通信役務提供者が3.の事実を知ったものとみなす。正確な氏名表示等がなされていない場合には、3.の情報がその記録装置に記録され又は送信装置に入力されたときに、当該特定電気通信役務提供者が3.の事実を知ったものとみなす。
- 自己の特定電気通信設備を用いてなされた特定電気通信に係る損害の賠償又は送信防止措置を命ずる確定判決(裁判上の和解等確定判決と同等の効果を持つものを含む。)が成立した後2週間以内に当該命令等を履行しない場合、当該特定電気通信役務提供者が当該特定電気通信役務及び同種の特定電気通信役務を提供することを禁止する。
- 5.に違反して特定電気通信役務を提供した者には懲役刑を科す。
- 6.については、国外犯も処罰する。
- 特定電気通信設備を用いてなされた特定電気通信に係る損害の賠償又は送信防止措置に関する訴訟については、被害者の住所地を管轄する地方裁判所を第1審の専属管轄裁判所とする。
イナゴ対策にはなりませんが、匿名掲示板対策や中傷目的ブログ対策にはなるでしょう。まあ、第三者が提供する特定電気通信設備を用いて特定電気通信役務を提供する者(例えば、商用ブログサービスを利用したブログ開設者等)については、当該特定電気通信設備の提供者が氏名・住所等の確認を行っていること、並びに、仮名のままで利用可能な裁判外紛争解決手続きを利用することに予め同意していることを条件に、仮名+電子メールアドレスの表示で済ますという方法もあるのでしょうけど。
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