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18/06/2007

「英語圏のネット世界」とはかけ離れた場所の提供者からの苦言について

 梅田望夫さんがそのエントリーの中で次のように述べておられます。

  こんなことはグローバリゼーションという文脈で、多くの人がすでに語っていることだけれど、「英語圏のネット世界」は、それが本当にカジュアルに自然に具現化されようとしている世界だ。「日本人・イコール・日本語圏・イコール・ネット上の日本語圏」の世界にいるだけだと、こればっかりはなかなか実感できないかもしれない。頭でわかってもね。

 「次の十年」、いまの大学生が三十代に入る頃、さらに加速した変化が「仕事をめぐる世界」「職業をめぐる世界」に起きているだろう。いまは「そういう時代なんだ」ということを認識して「緊張感を持って生きる」ってどういうことかを考えてほしいな。

 しかし、はてなが提供する、匿名の陰に隠れてだらだらと人の悪口を述べるのに便利な各種サービスに漬かっていると、「英語圏のネット世界」での「グローバルな競争」からは最も遠いところにおいて行かれてしまうのではないかと思うのです。だいたい「自分には実名を明示するメリットはない」云々と嘯いて匿名性のぬるま湯に漬かったままで上から目線で他人を見下すエントリーやブックマークコメントを量産するだけの人生を送る人々のお陰で利潤を得ておきながら、今更「『緊張感を持って生きる』ってどういうことかを考えてほしいな」と言われたって、どうしてもある種の白々しさを感じてしまいます。

 「社会が悪いのは誰かのせいだみたいに考える人がいるみたいだけど、政府だって『こういう大変化』の前ではぜんぜん無力という面もあるよ」とのことだけど、しかし、「個」がいくらあがいたって組織を代えていかなければどうにもならないことはしばしばあるのであって、確かに漫然と「誰かのせいだ」みたいに考えるのは無意味かも知れないけど、具体的に問題点を改善することができる組織に問題点を改善するように要求することって、「個」がドンキホーテ的に歯を食いしばって頑張るよりよほど効果がある場合もしばしばあります(だからこそ、民主主義社会では、利害関係をある程度共通する者たちが徒党を組んで政治的に闘争するのです。)。

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