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15/06/2007

嫌がらせに強い人だけしか残らないのでは面白くない

 小飼さんからトラックバックをいただきました。

 本blogの定期購読者ならお分かりの通り、私は梅田望夫をblogosphereでもっともどついてきた一人でもある。そして彼がそれを「痛感」していることも知っている。そして私は、彼がそれで倒れないことも知っている。

 もちろん、匿名さんたちからの執拗な誹謗中傷に強い人もいます。しかし、そういう特殊な人の言論しかブログでは読むことができない、とすればそれはマイナスです。だって、世の中には、小飼さんや梅田さんや私や池田さんより優秀な人たちがいて、その人たちがその知見を無償で公開し、質疑に応ずることをやぶさかではないと思っていたとしても、その人が執拗な誹謗中傷に強くない普通の人だと、それをブログでは読めないのですから。私は、小飼さんのブログも楽しみにしていますが、もっとすごいブログも読みたいのです。

 また、muffdivingさんは、次のように仰っています。

自分で何かを公の場でやろうとするんだったら、批判や電波に対するリスクは常に付きまとうわけで、これはリアルだろうがブログだろうが一緒だ。結局、テメエの場所はテメエしか守れねえわけで。それすらできないんだったら自分で何かを表現する以前の問題だと思いますがね。

 しかし、現実社会では、執拗な嫌がらせに対しては、法が介入するようにできています。学校や職場で、執拗な嫌がらせが特定の個人に向けて執拗になされているのを知りながら、「テメエの場所はテメエで守れ」なんてことを言ってこれを放置していたら、法的な制裁が責任者に発生します。個々の嫌がらせ行為を逐一把握するのは不可能だ、といってみても責任を逃れることは難しいです。

 現実社会は、例えば「騒音おばさん」問題の時に、「別に聞き流せばいいではないか」とか、「嫌がらせがいやなら引っ越せばいいじゃない」とか、「あのおばさんが何であんなに怒っているのかを考えて、あのおばさんの怒りを買わないように生き方を考えろ」などと被害者に泣き寝入りを強いることは求めずに、「騒音おばさん」を逮捕・起訴することを選択し、おおむねその選択は受け入れられたのです。

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