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12/06/2007

ブログ主にスルー力を求めることのコスト

 ブログ主に高度の「スルー力」を求めることでコメント欄等での誹謗中傷問題を解決しようとすると、ブログを用いて情報発信することのハードルは高くなります。特に、誹謗中傷や人格攻撃を執拗に受けて非常に不愉快な思いをしてまで無償で公衆に向けて情報発信をしなくとも情報発信をすることが可能な専門家や著名人がブログを用いて無償で情報発信を行おうというインセンティブは大いに削がれることになります。といいますか、いくら誹謗中傷をしても、これに耐えて、引き続き無償で質の高いエントリーをアップロードしてくれる人が次々と参入してくれると期待する法が虫がよすぎると言えます。

 実際、少なくとも法学系について言えばすでにその弊害は発生しており、日本では、法律家系ブロガーはなかなか増えません。サイバー法系や知財系はネットとの親和性が高いし、粘着くん等の行動も研究の範囲内に含まれるのでまだしも、伝統的な法領域の研究者は、若手を含めても、なかなかブログ界に新規参入してきません(例えば、民事訴訟法系ブロガーって、せいぜい町村先生くらいしか思いつかないでしょう?)。

 ブログ主に対する誹謗中傷や人格攻撃を執拗に行っても事実上何の責任も実社会で追わずに済む現在の商用ブログシステム(匿名プロクシ経由だとほぼ追跡されませんし)は、コメントの書き手の垣根を低くし、特定のブログエントリーに大量のコメントが投稿される状態を作出しやすいので、ブログ事業者としてはそのような環境を変えたくないという気持ちは強いのでしょう。ただ、ブログ主に対する誹謗中傷や人格攻撃というのは一般に情報としての価値が低いので、そのようなコメントを投稿することのハードルを低い状態で維持することにより、質の高い情報発信を行うことが可能な専門家等のブログへの参入のインセンティブを削ぐことは、ブログの情報源としての価値を貶めることになります。

 そんなこんなで、梅田望夫さんがどんなに煽っても、日本ではWeb2.0って、情報サービスとしてはあまり成功していないのです。

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Commentaires

とはいえ、はてなブックマークは「今度の首相ってダメダメだよねー」というレベルの(元々“問題解決”意識のない)井戸端会議を数百人規模でやっているだけにも見えますから、「コメント欄等」と同列に論じるべきものなのかな、という気はします。また、全部が匿名でもありません。
まあ、まじめにコメントを書いても、答えをはぐらかされた上に、誤読だの、無知だの、揚げ足取りだの、失礼だの、自分のブログでやってろだのと言われたら、愚痴の一つもこぼしたくなります:-p

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