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23/07/2007

「ネット上でなら加害行為をしても安心」な社会では、ネット上に積極的に実名を掲載しなくとも安心はできないのです。

 ekkenさんは次のように述べています。

 実名や住所、勤務先などの個人情報を「発言の責任を求めるため」にわざわざネット上に公開しないことで解決だよね。

 オフラインで身体的・精神的・経済的な被害に遭わないためにも個人情報を自らばら撒くような、小倉弁護士の実名主義はめちゃくちゃ危険だ、ということ。

 しかし、ネット上に実名を表示しなければネット上で誹謗中傷されたり悪質なデマをばらまかれたりしないで済むわけではないので、実名や住所、勤務先などの個人情報をネット上に公開しないことでは、何も解決しないように思われます。というのも、普通に社会生活を送っていれば第三者に実名や住所、勤務先等の個人情報を知られる機会はたくさんあるからです。仮に、「まともな神経の持ち主」が日本のネット環境を見捨てて誰も実名で有意義な情報発信をネットでは行わなくなったとしても、ネット外で知った第三者の実名等の個人情報を利用して誹謗中傷したり悪質なデマをばらまいたりすれば従前通りのストレスの発散や言論弾圧を行うことができるので、さほど意味がないということが言えます(実際、米国の「cyberbully」にせよ韓国の「悪ブル」にしても、被害者は必ずしも「ネット上に自ら積極的に実名等を掲載した者」ではありません。でも、自殺にまで追い込まれてしまいます。もちろん、「どんなに執拗なハラスメントを受けようとも、スルーできなかった被害者がいけないのであって、加害者は悪くないし、加害行為を取り締まるなどもってのほか」といいたいのでしょうけど。)。やはり、ネット上で誹謗中傷や悪質なデマの流布を行うことのリスクを高める方向でしか、何も解決には向かいません。

 いずれにせよ、「実名で情報発信した以上何をされても仕方がない、嫌がらせ等をされたくなければ匿名の殻の中に籠もっていろ」みたいなルールをネット上に押し付けるとなると、ネットでの情報発信をきっかけに社会的な評価を急上昇させる若者の出現を抑制することができるから、若者に追い抜かされることを怖れる若くない人達には有利かも知れないですね。実際、「実名を知られたら一巻の終わり」的なNOVさん的世界では、「個」と結びつきかねないような情報を開示することは絶対に避けないといけないわけですから、自分が比較優位に立つ部分は決してネットに持ち込んではいけないわけで、結局そういう世界で情報発信を楽しもうと思ったら、どうしても他者に対する批判、非難、誹謗、中傷等に収斂しがちです。

 このあたりは、日本のネット右翼さんたちが自己の愛国者ぶりを誇示するにあたって、「私は、国家のため、あるいは地域社会のために、こんなに役に立つことをした」ということを示すのではなく(そんなことをしたら、個人として特定されかねません。)、国内のマイノリティや周辺国家、あるいはそれらの味方として彼らに記号化されている存在をあしざまに罵り、または彼らに対する制裁を声高に叫ぶこと(これなら、個人として特定され得ません。)に終始していることにも繋がってくるのかも知れません。個人として把握されないためには、役立たずでいることが一番ですから。

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