« novembre 2007 | Accueil | janvier 2008 »

décembre 2007

25/12/2007

現実社会での信用を損なうことなく悪質な印象操作を行う手段としての匿名性

 pbhさんの実名晒しはいけないことなのかというエントリーには、下記のような記載があります。

 ましてや「実名主義者が匿名者の実名を晒すのは偉いかも知れないけど、匿名主義者が他の匿名者の実名を晒すのは悪い事」(la_causette: 小谷野さんが実名晒しを行ったからといってそれを実名論と結びつけるのは、実名晒しが匿名至上主義者たちによりなされてきたことを無視した議論ではないでしょうか。)等と言い出す実名主義の人の「実名である事のプライド」は気持ち悪いを通り越して微笑ましい(´ー`)

 そして、小谷野さんが実名晒しを行ったからといってそれを実名論と結びつけるのは、実名晒しが匿名至上主義者たちによりなされてきたことを無視した議論ではないでしょうか。という部分からは、私のブログのエントリーへのリンクが貼られています。

 これを普通に読むと、la_causetteというブログの 小谷野さんが実名晒しを行ったからといってそれを実名論と結びつけるのは、実名晒しが匿名至上主義者たちによりなされてきたことを無視した議論ではないでしょうか。というエントリーには、「実名主義者が匿名者の実名を晒すのは偉いかも知れないけど、匿名主義者が他の匿名者の実名を晒すのは悪い事」という文章が記載されていると認識することでしょう。そして、la_causetteというブログの開設者が私であるということを知っている人が上記エントリーを読めば、私が「実名主義者が匿名者の実名を晒すのは偉いかも知れないけど、匿名主義者が他の匿名者の実名を晒すのは悪い事」とブログで主張しているものと認識することでしょう(リンクが貼られているからといって、リンク先に飛ぶとは限りません。)。

 しかし、私はそのようなことは書いていないのであり、pbhさんの上記エントリーは、私について(事実に反した)ネガティブな印象操作を図った悪質なものであるということができます。

 なるほど、ネット人格と現実社会での人格とを切り離すことにより、このようなあからさまな印象操作を行う、信用に値しない人物であるという評価を、pbhさんのは現実社会では受けずに済むわけで、何が何でもネットの匿名性を維持しようという理由は納得がいきます。ただ、現実社会での信用を損なうことなくこのような悪質な印象操作を行える状態を維持するということが、日本のネット社会の健全な発展のために必要なのかというと、私は否定的です。

24/12/2007

Social Encyclopediaでのレッテル張りは容認されるべきか。

 Wikipediaやはてなキーワード等のSocial Encyclopediaにおいては、特定の個人なり団体なりを攻撃したりレッテル張りをするために、キーワード設定を行いまたは特定のキーワードについての説明文を編集したりする者こそが、そのEncyclopedia自体の信用性を貶め、または、そのEncyclopediaを凶器に変えてしまう存在です。

 どうも日本では、CGMをみると匿名の陰に隠れて実在の他人や集団を攻撃する道具として活用しないと気が済まない人たちが多くて困ってしまいますが、Encyclopediaというのは、特定の個人なり集団に関する悪感情を吐露する場ではないし、特定の個人や集団なりについてのネガティブな印象操作を行い、思想闘争する場でもありません。

小谷野さんが実名晒しを行ったからといってそれを実名論と結びつけるのは、実名晒しが匿名至上主義者たちによりなされてきたことを無視した議論ではないでしょうか。

 ネット上で特定のハンドル使用者の実名を正当な理由なしに公開することが不法行為にあたるかについては議論のあるところです(神戸地判判時1700号99頁は、特定のハンドル使用者の職業、診療所の住所・電話番号をネット上で公開した点をプライバシー権侵害としている者の、その実名を明らかにした点は、この事件の原告が以前ネット上で自分の実名や妹の実名を使っていたこともあって、プライバシー権による保護の対象から外しています。)。

ただ、いわゆる「実名晒し」が従前匿名者によって担われてきた(「しがない記者」事件の時も

 「きんもー☆」事件の時も、彼らの実名を晒したのは匿名者であり、匿名擁護論は、他人の実名その他のプライバシー情報をネットに晒す行為の匿名性をも護れと主張してきたわけです。)ことを無視した議論が小谷野=荻上問題で語られているというのは大いに疑問が生じます。もちろん、実名ブロガーが他人の実名を晒すのは許されないが、匿名者が、時に憎悪の煽動とともに、他人の実名を晒すことは許されるという「実名晒しは匿名者の特権的権利」論を唱道するのであれば矛盾はしていないのかもしれませんが、そのような特権論自体、匿名者のわがままに過ぎないように思います。

 ところで、今後、マスメディアが「電車男」や「山野車輪」や「きっこ」の実名を暴いたときに、ネットの人たちはどのような反応をするのでしょうか。

19/12/2007

得票のアンバランスの原因を探る

 今日の日経新聞朝刊には、またビジネス弁護士ランキングが掲載されていました。

 日経新聞は、最低1人は他の事務所の弁護士を推薦することをアンケートに答えた弁護士に義務づけた点をもってアンケートの公正性をアピールしようとしているようです。しかし、公正性をアピールするのであれば、自分の事務所の弁護士は推薦しないということにしないとまずいのではないかという気がします。

 実際、日経新聞に出ている得票を見ると、大事務所のパートナー弁護士については、企業の法務部員からの得票と比べて、弁護士からの得票数が際だって多い人が多すぎるように思います。

18/12/2007

まだ、○○○してますか?

 選撮見録事件の被告であったクロムサイズが民事再生の申立てを行ったことは既にニュースになっているようです。しかし、その原因について、一部で誤解があるようなので簡単に言及します(もちろん、クロムサイズの承諾は得ています。)。

 選撮見録事件で敗訴したことは、経営状態の悪化とは直接の関係はありません(提訴されていなければ、この段階で上場できていたので、後述のトラブルに巻き込まれてもこれを乗り切る体力があったという意味では間接的には関係がありますが。)。経営悪化の原因は、ひとえに、セコムグループの一部上場企業であるパスコから、ETC車載器の売買契約は同社の部長が勝手にやったことであるとして、売買代金の支払いを拒絶されたことに尽きます。この件につきましては現在も民事訴訟が係属中なので詳細は略します(訴訟記録を閲覧すれば分かることですけど)が、パスコ側が指定する仕入れ業者にクロムサイズが支払った仕入代金がなぜかパスコの債務の支払いに充てられている等、「部長が勝手にやった」といわれても俄に納得しがたい事件ではあります。

 この事件を通じて、中小企業から多額の金員を出捐させておきながら「あれは部長が勝手にやったことで我々には関係のないことだ」といって何の責任もとらないような企業グループにセキュリティを任せても到底安心などできないだろうと思いました。私たちは、個々の担当者の信頼度など分からないからこそ、企業なり企業グループなりを信用して、セキュリティを任せざるを得ないのであり、従って、従業員が第三者に与えた損害については訴訟で時間稼ぎをせずに責任をすっきりととってくれるところでないと安心できないからです。従業員が不祥事を起こすことは企業がどんなに頑張っても完全には防ぎ得ないので、それを責めるのは気の毒な面があるのですが、従業員が不祥事を起こしたときに責任をとらないというのは、特に他人の生命・身体・財産等の安全を守るサービスを中核とする企業グループにおいては致命的ではないかと思います。

09/12/2007

IPAのアドバイザリーチームには弁護士もいます。

 壇先生が、IPAの未踏ソフトウェア支援事業に関して、次のように仰っています。

たしかに、未踏ソフトウェアはユニークであるが、このような活動については弁理士だけではなく、弁護士もアドバイザーに加えて欲しい。「口だけ番長」ではなく、ちゃんと手足を動かせる本物の弁護士を。

 引用元の有賀さんの文章がまた創造された技術の事業化のため特許の取得方法や会社設立の方法、マーケティングの手法といった点に関して、マーケティングの専門家、弁理士、中小企業診断士などからなるアドバイザーチームが支援策を講じるなどの点もユニークであるというものなので、アドバイザーに弁護士は含まれていないと誤解されてしまうかもしれませんが、未踏ソフトウェア創造事業等に採用された人や企業を対象としてIPAが紹介するアドバイザには弁護士も含まれます。といいますか、私も、そのアドバイザの一員だったりします。

 なお、見るからに優秀な人物の多くく外資系に勤めているし、情報処理を学ぶ学生の多くが日本企業よりもgoogleやインテルやMS等への就職を望んでいるとして、その要因は、さすがにWinny事件の影響というより、それらの外資系企業と日本企業との労働環境の違いにあるのではないかとは思います。

ケンタッキーにとっては不幸中の幸いだが

 ITMedia等の報道によると、「ケンタッキーフライドチキン」の元アルバイト店員だという男性が、自身のmixi日記上で「店内でゴキブリを揚げた」などと書き、インターネットの掲示板で「気持ち悪い」などと騒動になっていた件については、本人が、『いたずらで嘘を書いた』と保護者同伴で謝罪に来たことで収束しそうです。

 ただ、これはたまたま自分のmixi日記上で書き込みがなされたから発言者の特定が可能であり、従って、(書き込んだのが未成年者だったということもあって)早々に本人が嘘を認めることになったからよかったというだけで、例えば、この種の書き込みが「はてなダイアリー」や「はてなキーワード」等でなされた場合、被害企業としては、被疑者不詳のまま刑事告訴し、警察が迅速に動いてくれることを願う以外には手の打ちようがありません。というのも、この種の案件の場合、この書き込みを行った人間を特定して、この者に対し、いつ、どこで、どのようにしてそのような行為を行ったのかを問い正し、その日時に当該店舗で働いていた他の従業員等に当時の状況を確認するなどしなければ、その真否を確認することはできないところ、はてなの場合、書き込みを行った側がその書き込みの真実性について何の説明をしなくとも、書き込まれた事実が虚偽であることの動かぬ証拠を被害者の側が提出しない限り、発信者情報の開示には応じないので、本件のように書込者が特定されない限りその真否を証明し得ない場合には、加害者は野放しとなり、被害者は信用回復の機会を失うからです。

 今回被害にあったのはケンタッキーフライドチキンだからこの種の悪質なデマを受けても致命傷にならなかったようですが、被害企業の企業規模等によっては、この種のデマのために倒産に追い込まれることだって十分あり得ます。この場合、はてなキーワード等を読んだ人々が「嘘を嘘と見抜けない」ことによって直接の不利益を被るのは、「嘘を嘘と見抜けな」かった人々ではなく、デマの対象となった企業なのです。「嘘を嘘と見抜けな」かった人々は、「ネットのおかげで悪質な企業を倒産に追い込んだ」として、むしろ主観的にはご満悦でいられるかもしれません。

 インターネット上の名誉棄損やわいせつ表現などの違法・有害情報について、業者からの相談を受け付ける窓口を、通信事業者とネット接続業者などの業界団体が設置することを決めたとの報道がありましたが、通信事業者とネット接続業者などの業界団体は、この種の情報が流布されていた場合に、発信者に事情聴取を行い、さらに必要に応じて裏付け資料を提出させるなどして、発言の真実性を積極的に調査する仕組みを作り上げる必要があるのではないかと思います。そうすることにより、インターネットが倒産しなくともよい企業を倒産に追い込む道具に堕することを防ぐことに繋がるのではないでしょうか。

05/12/2007

ネット事業者はいつまで自分たちを子供扱うするのでしょうか

 朝日新聞の記事によれば、

 インターネット上の名誉棄損やわいせつ表現などの違法・有害情報について、業者からの相談を受け付ける窓口を、通信事業者とネット接続業者などの業界団体が設置することを決めた。個別の事例について削除すべきかどうかの判断を業者が迷うことが多いため、窓口で助言する。
とのことですが、具体的な記載内容を把握していながら、削除すべきか否かを自社で判断できないというのは、情報産業を営むものとしていかがなものかという気がします。自社スタッフでは法的知識を欠くので判断できないというのであれば弁護士に判断事務を委託すればよいだけの話です。

 個々の事業者単位で見ると判断の迷う事例がごくわずかしかないので、相談窓口を作ってそこで弁護士を雇うことによりスケールメリットを確保したいというのであれば、独禁法上の問題をさておけば、それはそれでありだと思いますが(弁護士だって、同種事件をたくさん受任できる方が、経験値も上がるし、勉強のための時間と費用をかけることもできますから。)、所詮はその程度のお話です。

02/12/2007

近頃の裁判員制度亡国論と「世間の風」について

 裁判員制度に対する批判のうち、既に参審制が採用されている諸外国においてクリアできている問題について、それらの国の制度や社会環境と日本の制度や社会環境との違いから論理的な道筋をつけることなく、日本の裁判員制度ではクリアすることができないと大騒ぎするものについては、さすがに最近はうんざり気味です。「一般市民から無作為抽選で選ばれた人々が職業裁判官と一緒に刑事被告人を裁く」という制度が世界で初めて日本で導入されるというのであれば、そのような手続きに参加することによる一般市民の経済的ないし心理的な影響がいかなるものになるか全く分からないという恐怖を持つのはある程度理解できるのですが、そのような制度は他の民主主義諸国において少なからず既に導入済みであり、それらの国々においては裁判員制度反対論者が予言するような致命的な弊害は発生していないのですから、特段の事情がない限り、そのような致命的な弊害は発生しないであろうと考えるのが穏当だろうと思います(もちろん、政府としては、反対論者が掲げる問題点につき、参審制が導入されている諸外国においてはどう対処されているかについて、FAQのような形で広報した方がよいとは思いますが。)。

 量刑についていえば、裁判員に量刑判断もさせる制度を採用した以上、従前の職業裁判官らによる判断の積み重ねにより形成されてきた「量刑相場」とは異なる量刑が下されるのは当然織り込み済みだというより他ありません。より詳細にいうならば、従前の「量刑相場」が世間の量刑感覚と一致していれば裁判員制度のもとで形成される量刑相場も同じような水準に収束していくでしょうし、従前の「量刑相場」が世間の量刑感覚と乖離していれば、職業裁判官が従前の「量刑相場」に収束させるべく裁判員を強引に誘導しない限り、裁判員制度のもとで形成される量刑相場は世間の量刑感覚と近いところで収束していくだけの話です。それが良いことなのか悪いことなのかは一概には言えませんが、それが許されないというのであれば、裁判員による判断事項を、罪となるべき事実の認定までに限定すればよいだけのことです。

 ただ、近年は「世間」の量刑感覚よりも軽い量刑が下されることを目指して弁護活動を行うことが被害者の人権を損なうものであって許されないとする声が非常に高まっているのであり、そうだとすると、弁護人は「世間」の量刑感覚に従わなければいけない注1のに、実際に判決で下される量刑は世間の量刑感覚に従わない方がよいとするのは、むしろ倒錯しているのではないかという気がしてなりません。そういう意味では、光市母子殺人事件について、被告人を死刑に処さないという第1審及び第2審の判断及び被告人が死刑に処せられることを目指して弁護活動を行う弁護人を許せないという人々は、量刑相場を「世間」の量刑感覚に近づけることができる可能性のある裁判員制度が近々導入されることを諸手を挙げて賛同すべきなのではないかと思ったりします。

 

注1 これに反すると、執拗な嫌がらせを受けたり、場合によっては讀賣テレビの煽動のもと大量の懲戒請求にお付き合いしなければならないなどの制裁を加えられることになる虞があります。

01/12/2007

Pages'08はなかなか凄い

 iWork'08に収録されているワープロのPagesは、なかなか使えます。

  1. まともな脚注機能がある。
  2. まともに書式設定が行える。
  3. 葛飾区の「葛」注1が正確に書き出せる(グリフ入力に対応している)。
  4. Word形式のファイルを読み込め、Word形式でファイルを書き出せる。
  5. 余計なことをしない。
  6. 頻繁に落ちたりしない。
等の要素を兼ね備えています。私の用途からすれば、ウィンドウを2分割する機能があれば、欲しい要素はほぼ兼ね備えることになります。

 表については、Excelとデータ互換性の高いNumbersで作成したものをそのままコピー&ペーストできるので、それで足りるかなあと思っています(弁護士が業務で使う程度の表計算なら、Numbersで十分ですし。)。

注1
 葛飾区の「葛」の字に関してはこちらを参照。また、最近中国系企業対中国系企業のドメイン訴訟を扱っている関係で大量に簡体字を準備書面や陳述書等で使う必要があったのですが、MS WORDでは印刷できない文字もPagesでは印刷できてとても助かりました。

« novembre 2007 | Accueil | janvier 2008 »

octobre 2017
dim. lun. mar. mer. jeu. ven. sam.
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31