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23/01/2008

匿名さんは属人論法が大好き

 J-CASTに掲載されたインタビュー記事について、小飼弾さんのブログで言及していただきました。

 ただ、日本の匿名ネットワーカーさんは、小飼さんのお眼鏡にかないそうにありません。といいますのも、日本の匿名さんは、非常に属人論法が好きであって、むしろ属人論法を繰り広げたいからこそ、匿名性に固執しているという要素があるからです。つまり、属人論法を採用した場合、相手方からも属人論法を採用される危険があるわけで、これを回避するためには、自分の属人性を隠蔽し又は偽装することが有効であり、それ故、自分の属人性についての検証を断ち切る匿名性に固執するというわけです。

 しかも、2ちゃんねるで培われた我が国の匿名文化は、相手の属人性をねつ造してまで属人論法を採用しようとします。自分の気に入らない発言に対し、正面から反論するのではなく、さしたる根拠もなし(って相手もまた匿名である場合にはさしたる根拠など通常ありません。)に相手を「在日」扱いしたり「工作員」扱いしたりすることによって、相手の反論を封殺したことにする論法です。したがって、匿名を擁護してみても、属人論法を排除した議論というのは当面成立しそうにありません。

 また、「名前力」という点に関していえば、早期に実名を晒していかなければ、いつまでたっても「名前力」はつきません。「周知の変名」注1ではない固定ハンドルで「名前力」をつけるのは、実名又は周知の変名を用いて「名前力」をつけるのと比べて遥かに至難の業です。何しろ、「実名を知られたら負け」という環境のもとでは、自分が比較優位性を持つ分野で質の高いエントリーをアップロードするということは、属人性の低い技術分野をともかくとすれば、実名を特定されるリスクを高めることに繋がるからです(もちろん、自分が比較優位性を持つ知識を現実社会では活用せず、ネット上でのみ披露するのであれば、実名を知られるリスクを軽減することができますが、それはその比較優位性を活かしてこれから現実社会での地位を獲得していかなければならない若い世代には酷な話です。)。ですから、本当に覚悟を決めた者以外は実名でブログを開設できないような「匿名優位の環境」の下では、既存の著名ブロガーの優位性はなかなか揺るぎません。

注1「周知の変名」とは、特定の人物の変名として広く知られているものをいいます。

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