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09/02/2008

匿名コミュニティと実名コミュニティの「棲み分け」は可能か

 匿名で情報のやりとりをする匿名ネットコミュニティと、実名で情報のやりとりをする実名ネットコミュニティとで、「棲み分け」をすることは可能でしょうか。

 「棲み分け」というのが「お互いに言及したり干渉したりしない」ということを意味するのであれば、かなり難しいでしょう。実名ネットコミュニティは、匿名コミュニティからの攻撃等がなければ匿名ネットコミュニティの側を無視しても何らの支障も生じないのでしょうが、匿名ネットコミュニティの方はそうはいかないのではないかという気がしてなりません。もちろん、純粋に数学やプログラムを含む自然科学の分野では現実社会の特定の個人や企業等に言及しなくともある程度の会話はできるかもしれませんが、しかし、そのような話題だけで満足できる方々というのは層としてはそんなに厚くはないのではないかという気がします。かといって、匿名ネットコミュニティでは、自分の現実社会での活動に依拠した話題を振ることがはばかられます(そんなことをしたら、「実名晒し」に遭い、匿名ネットコミュニティから排斥されてしまいます。)、現実社会とリンクしない「ネタ」の披露と、そのコミュニティの運営やコミュニティ内の人間関係を巡る不毛なメタ議論くらいしかすることがなくなるような気がします。

 結局、現実社会での自分の活動を話題として誰もコミュニティ内に投入しなくなったときに、そのコミュニティ外の人物の現実社会での活動をコミュニティ内の話題として取り入れざるを得ないのだろうと思います。そういう意味では、「棲み分け」ではなく、「ネットでは、或いはブログコミュニティでは、完全に匿名性を維持すること」が義務づけられた場合には、ネットコミュニティないしブログコミュニティの外側にいる特定の個人や団体の現実社会での活動をそのコミュニティ内の話題として取り入れざるを得なくなるのであって、結局、「ターゲット」の供給源が変更になるだけで、誹謗中傷やデマや犯行予告等で満ちあふれるネット社会を改善することには繋がりそうにありません。

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