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27/02/2008

理想論と現実論はかみ合わない

 たぶん,法曹人口問題については,現在のところ,実務法曹の一部のみが「現実」の話をしていて,「理想」を語っているそれ以外の人々と話がかみ合わない状態にあるというのが実情ではないかという気がします。

 FJneoさんは

ところで、この記事の面白さは、これらの調査を踏まえたその先の記述の鋭さにある。
「量と質のバランスは評価が難しい。弁護士にどの程度の、どんな質を求めるのかは明確でないし、時代によっても変化する。そうした議論を抜きにして、「増員=質低下」を弁護士側が強調するのであれば、説得力を欠くように思える。」

「就職難や生存競争の激化など、増員で割を食うことへの不満が弁護士側にあるようだが、不満だけで社会の共感を得るのは難しいかもしれない。」

日頃、日経の記事にいろいろとケチをつけている筆者であるが、上記二点の指摘に関していえば、ほぼ全面的に賛同せざるを得ないだろうと思っている。

前者に関して言えば、既存の先生方の中に、「試験の難しさ」や「知識の豊富さ」だけで「質」を図ろうとする傾向が強すぎるのではないか・・・?

と仰います。

 しかし,「質の面」についていえば,ここで指摘されているような状態に既にあります。また,既に学部生の法科大学院離れが進んでおり,「法曹」が,他に選択肢がある学生が目指すものではなくなって来つつあります。

 また,「就職難」についていえば,企業の方々に何を言われようと,既存の法曹の側には,毎年2000人以上もの新規法曹を勤務弁護士として雇い入れるゆとりはありません。したがって,司法試験合格者を何人にしようが,法律事務所でOJTを受けられる新人法曹の数は増えません。弁護士を使う方の側で,既存の事務所への就職活動に失敗した新規法曹に積極的に事件処理を委任しようと言うことにならない限り,結局,増えた分はそのまま1年目にして淘汰されることになります。

 今実務法曹が気に病んでいるのは,このことのもたらす悲劇をどうしようかという問題です。

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