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02/03/2008

中川元政調会長の誤解

 産経新聞によれば,

自民党の中川昭一元政調会長は16日、大阪市で開かれた党大阪府連の会合で、政府が今国会への再提出を目指す人権擁護法案について「法案が成立したら(人権侵害の名目で訴えられ)わたしも麻生太郎前幹事長も安倍晋三前首相もブタ箱(留置場)に行くことになりかねない」と述べ、反対する考えをあらためて示した。

とのことです。

 かつて政府が提出した法案に関していえば,人権侵害行為を是正するようにとの勧告にもかかわらずこれを拒絶した場合の制裁手段は最大でも氏名等を公表されるだけあって,刑事罰の適用はありませんから,そのことが理由で留置場に行くことはありません。また,出頭義務等に応じない場合についても過料の制裁までしか用意していませんから,そのことが理由で留置場に行くことはありません。さらにいえば,中川元政調会長は捜査令状も要らずに誰でも捕まえられる人権委員とも述べたとのことですが,かつての政府提出法案には人権委員に逮捕権限は与えられていません。

 このように,かつて政府として提出した法案について,与党第一党の幹部の1人が,法律案を自分の目で読めば決してしないであろう誤解をしているというのは悲しいことです。民主主義国家では必ずしも法律学を学んだ人だけを代表にするわけにもいかないので法律案を読めない人が議員になり出世をすること自体は仕方ないと思いますが,そういう方であれば,法律案を読み解ける人材を政策秘書等としてそばに置き,その法案に反対するにせよ賛成するにせよ,その内容を正しく理解してからにする体制を講じてもらいたいと思います。

 さらに考えるべきは,中川元政調会長は,「法案が成立したら(人権侵害の名目で訴えられ)わたしも麻生太郎前幹事長も安倍晋三前首相もブタ箱(留置場)に行くことになりかねない」という情報をどこから入手したのか,そして,どうしてその説明を,おそらく法務省の役人が行ってきたであろう説明よりも信用するに至ったのかということです。

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