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27/04/2008

「根本原因が改善されない」ことを理由に現象面の改善を拒む議論

 楠さんからトラックバックをいただきました。

いや彼らも僕らと同じ人間だろうけれども、彼らの為に世の中を不自由にしたって無意味だよね、ということですよ。援助交際が問題だから子どもの渋谷駅下車を規制しようとか、麻薬やドラッグの売人がたむろするから渋谷センター街を封鎖しようなんて話は誰もしないでしょう。それはリアルな街に山ほど普通のひとが出入りしていることは一目みれば分かるし、それはネットも事情は同じなのに、極端な例ばかり報道されていて話がおかしくなっている訳ですよ。

 青少年によるネット利用自体を禁止しようということは,少なくとも国会議員レベルでは1人もいないのだから,上記楠さんの例というのは明らかに過剰ですね。

 ただ,例えば,カラオケボックス等が少女売春や飲酒・喫煙の場所として広く活用されるようになれば,国又は地方公共団体の政策として,カラオケボックスの経営者にカラオケボックス内で顧客の行動を監視し,顧客がボックス内で一定の行動を行うことを制止する義務を負わせることはあり得るし,コストの問題や利用者のプライバシーを重視してそのような監視行動をとりたくないとするカラオケボックスについては青少年の利用を制限することは十分あり得るでしょう。

 

だいたい問題はネットよりも、彼らが埋められない心の隙間を抱えていたり、終わりなき日常に心を満たされていなかったり、暇を持て余していたりすることであって、彼らからネットを取り上げたところで街角で声かけられるのを待つようになるだけでしょう。

と仰っているけど,ネットを媒介として少女売春に踏み切るのはもともとそういう傾向をもった連中だという偏見がそこにはあるように思います。「私とは異質の世界に住んでいる連中のために,何でネット企業がコストをかけなければならないのだ」といらだちを感じます。

 

だから必要なのはネット規制ではなく、彼らをそこまで追いつめないための福祉政策であり、情報リテラシー教育であり、買春犯や売人に対する行為規制ですよね。

と仰いますけど,そんなことで少女売春や麻薬・ドラッグの蔓延を防ぐことができていない現状で,そして,そのような対策を今まだ以上に有効に行う方法が見つからない現状で,そんなことをいわれても,結局,今までどおり,少女売春や麻薬・ドラッグを蔓延させるためにネットが活用されることを邪魔しないでもらいたいというメッセージにしか受け取られないですね。

 もちろん,教育機関でが,少女売春や麻薬・ドラッグに手を染めないことの教育にもっと時間とコストを費やすべきでしょうし,警察だって今以上に売人等の摘発に力を入れるべきでしょう。でも,どんなにそれらの部門が頑張ったって,放課後に携帯電話をみれば,少女売春で楽してお小遣いを手に入れましょうというお誘いや,麻薬やドラッグの気持ちの良さを伝えるメッセージが書き連ねてあり,また,少女売春を持ちかけるメッセージや麻薬・ドラッグを売りますというメッセージが書き連ねられており,CGMサービスを利用したが最後そのようなメッセージが毎日大量に送られてくるという状況を放置しておけば,誘惑に負ける子供たちは少なからず出てきてしまいます。

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