医師一人あたりの医療費のGDP比が高いということ
医師一人あたりの医療費のGDP比が日本は4.0でOECD諸国の平均が3.0であるということは,医療費全体のGDP比を増加させることなく医師の数を33%増やしても,医師一人あたりの医療費のGDP比はOECD諸国の平均となるにすぎないということを意味します。これは,逆に言えば,「医師の数を増やすと医療費が増大し,国家財政を圧迫する」という「医師過剰警戒論」に対抗する論理となり得ます。たとえば,医師が過重労働である場合には,医師の数が増加しても,労働時間が分散するだけですから,その医療機関における仕事の量に応じて金額が定まる診療報酬の総額に影響はないということになります(個々の勤務医についてサービス残業を行っているということは,その所属する医療機関に不当な所得を得せしめるものであるとしても,患者およびその所属保険組合はその医師がサービス残業中に行った医療行為に対応する報酬を支払っているのですから,逆に言えば,医師の増加により勤務医のサービス残業がなくなったとしても,患者およびその所属保険組合が支払うべき賠償額に変動は生じないということになります。)。
また,医師一人あたりの医療費のGDP比がOECD諸国の平均の33%増しであるにもかかわらず,医師の平均所得がGDP比ベースでOECD諸国の平均を大きく上回らないのだとすれば,それは国民が医療にお金をかけないことが主たる要因ではなく,医療機関において,何らかの出費がOECD諸国の平均を大きく上回っていることが原因なのだろうと考えることが可能であり,それを探求し改善することで,国民に負担をかけることなく,医師の平均所得を上昇させることが出来るかもしれません。
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