企業再生に関与した経験
国際児童文学館を潰すために,私設秘書に指示して職員の様子をビデオカメラで隠し撮りしていたことに関して,橋下徹大阪府知事が「民間だったら当たり前」と言っていたことが話題となっています。
公務員等を攻撃するときの決まり文句として「民間だったら」という言い回しがなされることが多い昨今ですが,「それは民間企業でも希有な例ではないか」と思われることが検証抜きで「民間だったら当たり前」に行われていることにされている例が少なくないようです。今回の例についても,企業内の1セクションを閉鎖するために,代表取締役の個人的な使用人に命じてその部署の従業員の仕事状況をビデオで隠し撮りする(そのような隠し撮りを行うことについて,企業としての正式な意思決定を経てはいない。)というのは,私が知る限り,民間企業では「当たり前」のこととしては行われていません。
破綻の危機に瀕している企業の再生って,弁護士としてもそれなりの経験と力量が必要な部門であって,若い弁護士は,経験と力量に定評のある先輩弁護士の下でその仕事を手伝わせてもらうことにより経験を積んでいくたぐいのものであって,かなり早期に独立をしてしまっている橋下弁護士がどの程度企業再生に弁護士として関与してきたのかわからないのですが(橋下知事を大阪府の「破産管財」人扱いしようという言論が橋下知事のシンパには多いようですが,彼がこれまで弁護士として企業再生に関与し成功させてきた実績について触れるものはほぼ見あたらないので),従業員の自信と尊厳を失わせ,従業員からの信頼を崩すようなことをし,「管財人」だけが拍手喝采を浴びようとするというのは,企業再生の手法としては下手な部類なのではないかという気がしてなりません。
« MIAUの法人化記念パーティ | Accueil | 出版133社代表の声明 »
L'utilisation des commentaires est désactivée pour cette note.
Commentaires