国籍法8条を無視している!?
「連携している事自体を隠す与野党超党派の外資族議員。見えないグループをリスト化、可視化した政治警察ブログ」を自称する「外資族マスゴミ最大のタブー、国籍法第八条」というブログに,次のような記載があります。
最近マスコミが報道し始めたが、相変わらず完全に抜け落ちている情報が一つある。 それは「国籍法第八条でフィリピン人女性の子供は3才で簡易帰化できたのに、それをしないで告訴を仕掛けてきた」
ということ。これについては報道規制が依然としてかかっているようだ。
そこを突っ込まれると、最高裁の違憲判決自体が否定される。
国籍法改正問題での改正反対派の言動を見ていると,「Strawberry Fields Forever」のBメロの1番の歌詞(「Living is ……」で始まる部分)をどうしても思い起こしてしまいます。
それはさておき,上記記述にはいくつかの間違いがあります。
まず,国籍法第八条でフィリピン人女性の子供は3才で簡易帰化できた
との点についていえば,国籍法第8条は,次の各号の一に該当する外国人については、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号、第二号及び第四号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。
と規定されていますから,同条1号ないし4号のいずれかの要件を具備する者が帰化申請を行ったとしても,これを許可して日本国籍を付与するか否かは法務大臣の裁量に委ねられています。従って,上記子供は,簡易帰化の方法により確実に日本国籍を取得できたわけではありません。
次に,それをしないで告訴を仕掛けてきた
との点についていえば,行政訴訟を提起することは普通「告訴」とはいいません。
次に,これについては報道規制が依然としてかかっているようだ
との点についていえば,報道規制がかかっているからではなく,そのような陰謀論は常人には思い浮かばないからだと思われます。
次に,そこを突っ込まれると、最高裁の違憲判決自体が否定される
との点ですが,国籍法第8条の簡易帰化は結局のところ法務大臣の裁量に委ねられており権利性が弱いので,「国籍法第8条があるのだから,国籍法3条1項での差別的な取り扱いは合理的である」という結論にはなりがたく,結局のところ,最高裁の違憲判決自体が否定されることにはなりそうにありません。
このブログ主は,
・地裁は何でフィリピン人女性を門前払いして法務省で簡易帰化するように指示しなかったのか?東京地裁は変
とし,さらに,
つまりこの裁判は、地裁に届けられた時点で
「来るとこ違うよ。法務省で簡易帰化の申請して。」
と門前払いになるはずだった。受理してる時点で異常極まりない
とも述べています。しかし,訴訟適格のある者により訴訟が提起されているのに「門前払い」をする権限は地方裁判所にはありません。それに,法務省に簡易帰化申請したとしても確実に許可されるとは限らないわけですから,裁判所としては,簡易許可申請するように原告に指示するわけにはいきません。従って,国籍法第8条があろうが,この訴えを東京地裁が受理して判決を下すというのは特段異常なことではないということになります。
また,
もし最高裁に提訴していたのがフィリピン在住のフィリピン人(父親日本人)ら
であれば、マスコミも最高裁も違憲判決を正当化することが難しいはずだ。
とも述べているようですが,「血統主義」に基づく国籍取得に関して言えば,その子供がどこに在住しているのかは関係がないので,最高裁に提訴していたのがフィリピン在住のフィリピン人(父親日本人)であったとしても,マスコミも最高裁も違憲判決を正当化するのに特段の支障を感じなかったように思われます。
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