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26/01/2009

一般企業だって、テニュア制を採用できないわけではない

 楠さんは、次のように述べています。

さておき新卒なんて使ってみなきゃ能力は分からないのだから、いきなり定年までの長期雇用をコミットするって奇妙じゃないか。テニュア制のように3年から5年の任期で試用して、成果や潜在能力を見極めてから定年までの長期雇用をコミットする仕掛けは、今の新卒一括採用と比べてずっとフェアに労使でリスクを分担し、大学に限らず今後の頭脳労働に合致しているんじゃないか。

 現在だって、大学新卒をまず契約社員として採用した上で、成果や潜在能力を見極めてから定年までの長期雇用を前提とする正社員として採用することは禁止されていません(アルバイト採用から正社員になる例だって珍しくもありません。)。ただ、それをやってしまうと、正社員として採用された後の処遇が相当よくない限り、そうでない企業で正社員として採用されうる能力を有する新卒から敬遠されてしまうというだけの話です(そういう意味では、Google社やMicrosoft社なら今でもその方式は可能かもしれません。)。

 もっとも、「正社員として入社した以上、よほどのことがない限り解雇しない」ということが前提としてあるからこそ、従業員は、その後の労働者としての商品価値がそれほど高まらないポジションに配属が決まってもそれを甘受することができるとも言いうるので、楠さんのご提案の如き制度を採用してしまった場合は、重要ではあるが日の当たらないポジションに有能な人材を置くことが難しくなる危険は十分にありそうな気がします。そういう意味では、研究者としての業績と教育者としての実績を上げればよい大学の教員等のようには行かないかもしれません。

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