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28/01/2009

「製造業への労働者派遣の禁止」論への批判者の問題点

 また、昨今の派遣労働論議に関して一つ不思議なのは、製造業への労働者派遣の禁止を批判する側は、それが製造業には(雇用期間の定めのない)正規労働しか認めないということを意味するものと勝手に断定した上で、これを批判しているところです。

 しかし、現在の労働基準法においても、「期間の定めのある」雇用は認められています。「いつでも自由に解雇できる」雇用が禁止されているだけです。製造業への労働者派遣の禁止を主張する人々の多くは、製造業において「期間の定めのある」雇用を行うことまで禁止することを主張していない点が無視されるべきではありません。

 労働者派遣の場合、派遣事業者が中間搾取を行うこと、労働者と実質的な使用者とが直接交渉する機会が乏しいこと、等の問題点があり、昨今の「派遣切り」で特に後者の特徴が露骨に悪い方に働いてしまったため、一定の制度改正が求められるのは仕方のないことであり、派遣事業者の側において、突然の「派遣切り」から労働者を守るための改善提案がほぼなされなかった以上、製造業への労働者派遣の禁止という声が上がってくるのはやむを得ないでしょう。この通常国会で製造業への労働者派遣の禁止が法制化されたとして、それは労働者派遣事業者の戦略ミスに大きく依っています。

 「調整弁」として「解雇しやすい」非正規労働者は必要だというのであれば、その労働者の「解雇されやすさ」は一種の公益性を有しているのだから、正規労働者とは異なる条件で失業手当や生活保護、あるいは公的な居住空間の提供等の福祉サービスを受けられるような提案を同時にすべきだったと思うのですが、「勝ち組」へのシンパシーのみが強い論者は、「負け組」がとことん不幸になることを望む傾向が強くて、結局のところ、19世紀的な暗黒社会への回帰を求めることになってしまうようです。

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