裁判所の認定に反しない内容の証言をした証人について偽証の疑いで強制捜査することを許可する令状当番が存在する街,大阪
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未公開株の譲渡をめぐり3億7000万円の詐欺と恐喝未遂罪に問われたタレント羽賀研二(本名・当真美喜男)被告(47)の公判で偽証した疑いがあるとして、大阪地検が被告側証人だった元歯科医宅を家宅捜索し、任意で事情聴取したことが15日、分かった。
羽賀被告の公判において上記元歯科医師の証言が信用できないとして排斥されたのであればまだしも,羽賀被告の公判では第1審裁判官によりその証言が排斥されなかった証人について,偽証の疑いで捜査を進める必要性があったようには思われません。また,第1審で被告人に有利な証言をした証人が,偽証の疑いで家宅捜索を受けたり何度も「任意」の事情聴取を受けるなどしたあげくに「あれは記憶違いでした。実は……」という前言を翻した場合に,高裁でこれが採用されて逆転有罪になったりなどしたら,日本の刑事裁判の暗黒ぶりにクラクラきてしまいそうです。
従って,この件についてはそもそも順序が逆なのであって,当該証言の内容が真実とは異なることを元の刑事裁判の控訴審で裁判所に認定してもらえた場合に初めて,第1審で被告人に有利な証言を行った証人についての捜査を行うことが許されるとすべきです。
さらにいえば,本件では,元の刑事裁判は第1審判決は被告人を無罪としていますから,訴追側に有利な証言をした証人(被害者を含む。)の方が第1審裁判所認定の事実とは異なる内容の証言をしているわけであって,「偽証」の可能性が高いわけです。訴追側に有利な証言をしておけばそれと異なる事実が認定されても偽証の疑いで捜査を受けることはないが,被告人に有利な証言をした場合には偽証の疑いで捜査を受けるリスクがあるということになれば,面倒なことにできるだけ巻き込まれたくない場合には,なるべく訴追側に有利に証言をし,被告人側に有利な事実を記憶していたとしても決してそのような事実は尋問の際には語らないことこそ合理的ということになります。そのような「合理的」な選択をする証人が増えた場合には,被告人に有利な証言は法廷に顕出されにくくなり,本来無罪となるべき被告人が有罪となる危険性を高めることになります。
この件について捜索・差押え令状を発した裁判官は,反省して二度とこのようなことをしないで頂きたいものです。
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