« 解雇規制の撤廃と、非正規雇用労働者の処遇への一本化という実験は、まず経済学部からやってみたらいかがでしょうか。 | Accueil | 一般企業だって、テニュア制を採用できないわけではない »

26/01/2009

失業者が仕事を「選り好み」すること

 ネット上では,失業者が仕事を「選り好み」することに対する反発が大きいようですが,失業者が仕事をある程度「選り好み」できるということは,労働者一般の労働条件を維持しあるいは引き上げる上でとても重要な機能を有しているのであり,従って,近代的な労働者保護法制が採用されている多くの国々では,失業者に,仕事をある程度「選り好み」できる余裕を与えているのではないか,と思ったりします。

 もちろん,失業者の希望水準が高すぎる場合にはどこかで現実と折り合いを付けさせることは必要だと思いますが,労働基準法を無視して長時間労働を強いていることが広く知られている飲食店チェーンの仕事とか,数ヶ月で雇い止めされることが分かっているお役所仕事等にまで飛びつかないということを非難しても始まらないように思います。労働者が長く居着かない職場って,長く居着かない理由があるので,それを改善させないまま,失業者をそのような職場に追い立てた場合,過労死を含む労働災害を招くなどして,却って社会全体の利益を損なう危険すらあります(経済学的には,失業者や低所得者が過労死することはマイナスではなく,却ってプラスに計上されるのかもしれませんが。)。また,それほど年をとっていない女性が生活保護の申請に行くと,性風俗産業に行けと強く進められるということをよく聞きますが,そういう人間の尊厳に関わる仕事を選ばなくとも生きて行かれるようにするのが文化国家なのではないかと思います(経済学的には,「性」が商品化され,市場に投入されることは,却ってプラスに計上されるのかもしれませんが)。

« 解雇規制の撤廃と、非正規雇用労働者の処遇への一本化という実験は、まず経済学部からやってみたらいかがでしょうか。 | Accueil | 一般企業だって、テニュア制を採用できないわけではない »

Commentaires

Poster un commentaire

Les commentaires sont modérés. Ils n'apparaitront pas sur ce weblog tant que l'auteur ne les aura pas approuvés.

(Ne sera pas visible avec le commentaire.)

TrackBack

URL TrackBack de cette note:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13499/43864142

Voici les sites qui parlent de 失業者が仕事を「選り好み」すること:

» 『働いたら負け』という現実 [道はまよはじなるにまかせて]
非国民通信さんが雇う側にはチャンスでも……のエントリーを苦言をしているように、雇 [Lire la suite]

» 「選り好み」する前に自活して下さい [Mutteraway]
労働者がより良い会社、より良い職業を選びたいという気持ちは十分に理解できます。職種に好き嫌いがあるのは当然だし、仕事内容に興味が持てる事は楽しく働く上で重要だし、賃金が... [Lire la suite]

» 仕事を「えり好み」する失業者のいない世界は怖い [Weep for me - ボクノタメニ泣イテクレ > 雑記]
たとえば、失業者たちが体を張って仕事を「えり好み」しているという。 ・甘えるな!!元派遣社員…仕事えり好み、覚悟サッパリ:ZAKZAK ぼくにそれができるか、といわれると無理かもしれないと思う。労働条件がどんなに悪くてもとにかく働き口を探さねば。そんな風に考えてしまいそうだ。これは素晴らしいことだろうか。否、だろう。そんなものを「覚悟」とは、たぶん、いわない。あえて酷いいい方をすれば、「いま貰える...... [Lire la suite]

« 解雇規制の撤廃と、非正規雇用労働者の処遇への一本化という実験は、まず経済学部からやってみたらいかがでしょうか。 | Accueil | 一般企業だって、テニュア制を採用できないわけではない »

septembre 2017
dim. lun. mar. mer. jeu. ven. sam.
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30