限界生産力説の帰結
それにしても,池田先生が「ほぼすべての経済学者がそう思ってい」るとされる労働の限界生産力説に基づくと,「ノンワーキング・リッチ」がいようがいまいが,そんなことは,企業が労働の投入を1単位追加したときの生産の増加分(労働の限界生産力)には影響を与えないので,労働市場の需要曲線は変わらないという結論に到達してしまうように思えてなりません。そうだとすると,企業による新規雇用を増やすという政策目的を実現するための手段としては,解雇規制を撤廃して「ノンワーキング・リッチ」を排除するということは,何の役にも立たないように思われます。
解雇規制が撤廃されたとしても,NHKや大学のように経営の効率性がさほど重視されていない組織においては,経営陣や,監督官庁の上層部との人的な関係密度の高い「ノンワーキング・リッチ」が解雇され又はその処遇を引き下げられる可能性はそれほど高くないように思えてなりません。また,これらの組織において人件費の引き下げが求められるようになったとしても,若年〜中堅層にかけての正社員を解雇して非正規社員に格下げしたり,解雇をちらつかせて処遇の引き下げを迫ることによって,これを実現するのではないかという気がします。
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