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16/02/2009

いくら,「行政による事前規制から司法による事後規制へ」といっても……

 新自由主義からの政策提言って一本調子でよいので,とても簡単そうです。

 池田先生が次のように述べています。

具体的には、資本市場の改革(特に対外開放)で企業買収・売却による事業再構築を容易にすることと、労働市場を改革して衰退部門から成長部門への労働移動を促進することだ。いま政府のやっている外資による対内直接投資の規制や派遣労働の規制強化などは、逆に生産要素の移動をさまたげて、潜在成長率を低下させる。医療への参入を促進するために必要なのは政府の指導ではなく、医師会の圧力で医師の供給を絞ってきた医療政策の転換であり、介護への新規参入を阻害しているのは過剰な規制だ。

 しかし,介護への新規参入を阻害しているのは,低すぎる介護報酬であって,それは政府の福祉予算の拡充なくしてはあり得ません。また,「医療への参入」云々については,労働市場を改革したところで,衰退部門からおいそれとやってこれるようなものでもありません。それに,今から医学部の定員を大幅に増員したところで,その効果が「医師の増大」という形で現れるまでには,10年弱はかかりますので,今回の恐慌の対策になどなりはしません。もちろん,医師を届出制にして,これまで建設業や製造業に従事していた労働者が即医師として働くことを合法化するということならば,建設業・製造業から医療部門への労働移動を果たすことが理論的には可能となりますが,そういうドラスティックすぎる規制改革は,様々な弊害を生みそうな気がします(「行政による事前規制から司法による事後規制へ」といっても,医学教育を受けていない人による診療行為で死屍累々となった場合に,仮に賠償金を遺族がもらい受けることができたとしても,死んだ人は帰ってこないから,医療分野とかは,事前規制が不要ってわけにはいかないようには思います。)。

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