The road paved with bad intentions leads to Hell
池田信夫さんが次のように述べています。
消費者金融に限れば、このリスクは貸金業法が改正されれば減るでしょう。しかしこれによって日本の司法は事後的に温情的な判決を出して実質的に法を改正する(そして立法が後追いする)という評判ができると、他の問題にも影響が出ます(企業買収でもその兆候がある)。特に海外からの日本への投資は減るでしょう。世界の投資家に影響の大きいEconomist誌は、sarakinをめぐる混乱について冷笑的な記事を書き、上のような図を掲げました。その元編集長ビル・エモット氏は、この改正で喜ぶのは闇金融(gangsters)だろうと書いています:
実際には,この改正で悲しむのは,大手消費者金融に投資して,大手消費者金融がかき集めてきた制限超過利息から巨額の配当を得てきた外資系金融機関であったのであり,むしろ「消費者金融に毎月の元利金を支払うために,闇金融に手を出す」という需要サイクルがこの改正により相当程度消滅した闇金融はむしろ悲しんだのではないかと思います。
実際,「過払い金請求訴訟が一般化するようになってから,消費者金融からの融資を受けられなくなった一般市民がいきなり遊興や生活費のために闇金融から高利の融資を受けるようになったという事例が頻発するようになった」という報告は,いまのところ私のところには届いていません。むしろ,「表の」消費者金融から遊興費や生活費に用いるために融資を受けた消費者が,元利金を返済する必要に迫られて闇金融に手を出す前に,弁護士や司法書士に相談し,利息制限法に沿った再計算の上での債務整理やその延長としての過払金請求,あるいは自己破産や特定調停の申立等を行うようになったこともあって,闇金融に手を出す債務者は減少しているともいわれています。もちろん,司法部門も闇金融に関して手をこまねいているわけではなく,警察による取締まりを強化して闇金融を次々と検挙していくほか,闇金融による貸付けは不法原因給付にあたるので元本すら返還義務を負わないと最高裁が判示するなどして,民事的にも「採算が取れない」ものにしていこうとしています。
もちろん,日本政府が高利貸し優遇政策に転じ,高利貸しに出資すると,高利貸しを経由して一般市民から搾り取ったお金を原資とした高配当が得られるということになれば,海外投資家は日本の高利貸しに投資を行おうとするかもしれません。しかし,それは,本来国内市場で消費されるべきお金が「利息」として高利貸しに集められて,その一部が「配当」として国外に流出するという結果をもたらすので,日本市場における「需要不足」に拍車をかけることになりそうです。
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