はてブイナゴさんの残念な人生
特定のブログ主を中傷したい人々にとって、中傷するネタの真否などはどうでもよいことのようで、どこかに中傷ネタがあるとその真否を確認したり等はしない傾向があるようです。
「松川事件の時と何が変わったのか」というエントリーに対し、wataru-ishizukaというはてなIDを用いて、
刑事訴訟法改正を知らない無知(類型的証拠開示,争点関連証拠開示:法365条の15~20)
というはてブコメントを付けてきた方がいます。その後、このコメントの尻馬に乗るはてブイナゴさんはいても、その間違いを正そうという方はおられなかったようです。
少なくとも総務省が提供している法令データベースを見る限り、刑事訴訟法365条の15という規定はありません。六法等を見ていないのではないかという気もしてきます(っていいますか、360台って、上訴に関する規定です。)。。
類型的証拠開示に関しては、刑事訴訟法第316条の15という規定はあります。
これは、
第三百十六条の十五 検察官は、前条の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、同条第一号に定める方法による開示をしなければならない。この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
一 証拠物
二 第三百二十一条第二項に規定する裁判所又は裁判官の検証の結果を記載した書面
三 第三百二十一条第三項に規定する書面又はこれに準ずる書面
四 第三百二十一条第四項に規定する書面又はこれに準ずる書面
五 次に掲げる者の供述録取書等
イ 検察官が証人として尋問を請求した者
ロ 検察官が取調べを請求した供述録取書等の供述者であつて、当該供述録取書等が第三百二十六条の同意がされない場合には、検察官が証人として尋問を請求することを予定しているもの
六 前号に掲げるもののほか、被告人以外の者の供述録取書等であつて、検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述を内容とするもの
七 被告人の供述録取書等
八 取調べ状況の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、身体の拘束を受けている者の取調べに関し、その年月日、時間、場所その他の取調べの状況を記録したもの(被告人に係るものに限る。)
○2 被告人又は弁護人は、前項の開示の請求をするときは、次に掲げる事項を明らかにしなければならない。
一 前項各号に掲げる証拠の類型及び開示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項
二 事案の内容、特定の検察官請求証拠に対応する証明予定事実、開示の請求に係る証拠と当該検察官請求証拠との関係その他の事情に照らし、当該開示の請求に係る証拠が当該検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であることその他の被告人の防御の準備のために当該開示が必要である理由
というものであって、「検察側が手持ち証拠の全てを弁護人に開示」しなければ被告人が無罪となるというものでもなければ、「弁護側が具体的に検察側手持ち証拠の証拠開示命令の申立てを行っ」た場合に必ずこれを認容させるものでもありません(なんたって、「その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるとき」に開示すれば足りるのですから。)。ちゃんと条文にあたっていれば上記のようなコメントは付けなかったのではないかと思うのですが、とにかくネガコメさえ付けられればいいという方にはそのようなことは望むべくもありません。
ただ、もう少し明るいことにエネルギーを使った方が良いのではないかと、人ごとながら思ってしまいます。
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