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08/07/2009

属性により提供の可否が決定されるサービス

 現実空間でのサービスにおいても、顧客の属性にかかわらずそのサービスが提供されるものと、顧客のある種の属性次第でそのサービスが提供されたりされなかったりするものがあります。後者の場合、顧客がその属性を有しているかを何らかの形で確認した上で事業者はその顧客にそのサービスを提供してよいかを判断しているわけですが、各事業者が0からその確認作業を行うケースはそれほど多くはなく、多くの場合、公的機関ないししかるべき規模の民間機関による認証を利用して、その確認作業を行うことになります。例えば、最近はゼミコンパ等をやる際に居酒屋に入ろうとすると、居酒屋側は、学生証の提示によりそのメンバーに未成年者が含まれないことの確認を行うわけですが、これは大学による生年月日の認証を利用して、その顧客が「成年」という属性を有していることの確認をしているわけです。

 現実空間で行われているサービスの代替となるサービスが次々とWeb上で提供されるようになれば、その中には、顧客の属性次第で提供したりしなかったりが決定するサービスが含まれていくことは必然的な流れだと思います。しかし、個々のサービス提供者が0からその確認作業を行うのは非効率的です。

 そうであるならば、公的機関ないししかるべき規模の民間機関がある種の属性に関して認証を行い、それをWeb上でのサービスの提供者が利用できるようにするということは、0ベースで顧客の属性確認が行える事業者以外にも、その提供の可否が顧客の属性により決定されるサービスの提供を行えるようになるという意味で、Web資本主義の促進にも繋がるのです。

 「個人情報を一元管理するサービス」というエントリーについて、「ncc1701」というIDを用いてはてブコメントで恐ろしいことをさらっと言う。目的はともかく、北朝鮮あたりではもう実現してるのでは? と仰る方もおられるのですが、Web資本主義が発達していない北朝鮮ではむしろまだ必要とされていない仕組みだというべきでしょう(政府批判発言を弾圧したいというだけであれば、情報発信者ないし受信者がどこの誰であるかが分かればいいのであって、性別や生年月日などの属性情報は不要だと思いますし。)。

 もちろん、Web上ではサービス提供者の属性によりその提供の可否が決定されるサービスなど提供すべきではないというのも一つの考え方だとは思いますが、そうすると、「出会い系」のように、ある一定の年齢以下の顧客に提供することについて社会的な同意が得られていないサービスはWeb上では提供すべきではないという結論へと流れていってしまいます(Web空間での出会い系は、小学生を対象にしたって良いではないかとまでアナーキーな結論って、一部のWeb空間でしか支持されなそうな気がしますし。)。

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