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25/07/2009

貧しい家庭の子女がそれでも高校に通うことを望んでいるのは日教組等の労組だけ?

 池田信夫さんが次のように述べています。

私は今年、民主党の勉強会に呼ばれたときにも、この点について「農家に所得補償するなら専業農家に限定すべきだし、教育費を補助するならバウチャーにするなど、市場メカニズムを生かす工夫をすべきだ」と批判しました。これについて政調会の幹部は「おっしゃる意味はわかる。子供手当は一種のバウチャーのつもりだ」と答えました。ところが最近出てきた「高校無償化」などの政策は、昔ながらのバラマキです。


アメリカのブッシュ政権でさえ労働組合の反対で(連邦レベルでは)実施できなかった教育バウチャーを、日教組に依存する民主党が実施できるとは思えない。先日の派遣労働禁止といい、この学費無償化といい、新たに出てくる政策も労組べったりの露骨なバラマキばかり。これでは国会で(16年前のように)強力な野党になった自民党の攻撃を受け、また1年ぐらいで空中分解するのが関の山でしょう。

 池田さんの目には,高等学校の学費の無償化すら「労組べったりの露骨なバラマキ」に見えるようです。

 ただ,ほとんどの地域では,どこの高校に進学したいかは生徒が自由に選択することができ,希望者数が定員を超える場合には入学試験等により各高校が入学希望者を選抜することができる以上,高校に関して「授業料の無償化」がだめで,「教育バウチャー」ならよいとする合理的な理由はないし,「教育バウチャー」ではなく「授業料の無償化」を選択することが「労組べったりの露骨なバラマキ」であるとする理由もよくわかりません。それ以前に,労働者らが労働組合を通じて一定のロビー活動を行い自分たちの利害を国政に反映させるという,概ね民主主義国家においては広く行われていることをそこまでネガティブなものとして捉えているあたりが,そもそもどうかと思わなくもないですが。

 まあ,新自由主義者の中には,

従業員を雇えるような株式会社を起業できる人を増やす為には、図の左上に人(自己抑制キャパが高く、社会適応性が高い人)の大学進学率を減らして、高収入・高安定の仕事につきにくくすれば良いのです。

自己抑制キャパと社会適応性の両方が高い人で、中卒・高卒で就職する人数を増やすと、かれらは学歴以外の方法で高収入を目指すようになります。そのような方法の中で、もっとも効率的な方法の一つが自分で起業する事です。

とした上で,

では、そのような具体的な方法とはどういった事でしょうか。乱暴な言い方ですが、ずばり、経済格差をもっともっと広げて、貧乏な底辺の家庭を増やす事だと思います。つまり日本が一旦、発展途上国に戻れば良いのです。
提唱される方もおられるので,貧しい過程に生まれ育った子供たちが高度の教育を受ける可能性を高める高校の授業料無償化というのは,一部の新自由主義者たちにとってはとても出ないが許せないものなのかもしれません。

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Commentaires

以前、橋下大阪府知事が就学援助を受けている高校生を相手に、援助の削減について高校生に対して「自己責任の社会だから」と言い放っているテレビ画像を見て心底「バカだな」と思ったのであります。

産業革命以前は、教会や一部の大学(ボローニャ大学など)が研究者を養成するために教育していましたが、産業革命時代に義務教育の概念が定着して、それまでとはまるで違う方向に進み始めました。

産業革命で社会人として教育を受けた人材が必要だとなって、義務教育がスタートするのですが、イギリスでは工場の少年工に対して教育したくらいです。

つまり、社会のために勉強してくれというのが近代の教育理念の中では大きな位置を占めるのであって、橋下知事がどういう意図で「教育における自己責任で金を出せ」と言ったのか分かりませんが、ストレートに受け取ると「産業革命以前に戻れ」=「中世が良い」と言っているようにも聞こえます。

高校全入といった方法は国民全体の学力を下げかねないのでわたしは反対ですが、同時に教育の無償化は大いに考慮するべきことでしょう。

わたし自身は、大学進学率の引き下げ、就職・進学などでの学歴による分類の原則禁止などを考えています。
法科大学院が法曹資格の条件といった考え方はもっとも反対するところです。

いずれにしろ、外見的に何事かを決めるのは短期的には有効かもしれませんが、教育のように効果が顕れるのが10~50年先だというのでは、今は金が無いから自己責任、なんて話は通用しませんよ。

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