ドアポストしても逮捕されない自信
衆議院議員選挙まであと1週間だというのに,比較的静かな週末です。私のところは東京17区なので,どの候補もまだ当確ラインに達していないはずなのですが。
政治ビラのドアポストするためにマンションの共用通路に立ち入ることが住居侵入罪にあたるのかが争われたのは,我が葛飾区に関する事例だったと思いますが,これを住居侵入罪に当たるとする高裁判決が出た後である今回の選挙期間においても,公明党だけは平然とドアポストをしてきました。共産党がやると逮捕されることでも公明党がやると逮捕されない自信があったということでしょうか。そういう自信がないと,取り調べの可視化に反対する気にはなれないかもしれません。
米国とFTAを締結したら日本の農業が崩壊するかのように宣伝している人たちを見ていると,日本の消費者は値段にしか関心を持っていないと農家の方々に思われているのかと結構がっくりきてしまいます。もちろん,本当に金銭的に余裕がないときは安ければ安いほど助かるのですが,ある程度金銭的に余裕が出てくると,日本では,消費者は食べるものからグレードをあげていく傾向が強いし,この国には国産の食材の質に対するある種の信仰があります(っていいますか,国産小麦って品不足ですし。)。どこかの経済学好きな方のように食糧自給率を高めることが無意味だとは思わないのですが(解雇規制を緩和することにより日本の労働者の所得水準を発展途上国並みに引き下げようというのに,そのような労働者が購入可能な価格水準で食料を必要なだけ輸入し続けられると考えることができる人々は,とても楽観主義者なのだろうと思います。),農産物の価格を一律に高止まりさせる方法以外にも,農業従事者の生活水準を引き上げ,食糧自給率を高めていく方法はあるのではないかという気がします。
選挙終盤になって,とても国粋主義的な発言を繰り返す候補者も現れてきたようです。でも,イデオロギー的な面に着目して投票を行う有権者は元々少ない上にその種の人々は既に誰に投票するかを決めている可能性が高い一方,無党派層と言われる人たちは強力なイデオロギーを発散する候補者に対し引いてしまう傾向が高いので,あまり得策でないような気はします。政治家を志す人の中にはイデオロギーお話だとか,外交・防衛の話とかが好きな人たちが少なくないのでそういう話をしたがるのはわからなくはないのですが,無党派層の支持を得なければいけない小選挙区制選挙には向いていない話題です。
それにしても,「虎退治」「熊退治」「潮干狩り」はきちんと名前をもじっているのでよいのでしょうが,「鮫退治」は失礼の度合いが大きいのではないかという気がします。
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